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平成22年度 久留米大学入学式を挙行
平成22年度久留米大学入学式が、4月7日(水)に御井キャンパスみいアリーナで挙行され、5学部11学科1,765名が入学しました。
式では、学長告辞、学部長等紹介の後、理事長、同窓会長、久留米市長が祝辞を述べられました。
続いて、在学生総代の幸島壮志さん(文学部)が歓迎の辞を述べ、新入生を代表し、河野雅法さん(医学部)が宣誓を行いました。
最後に全員で校歌斉唱を行い、閉式しました。
【学長告辞】
春爛漫の季節、耳納連山の主峰、高良山を見上げるここ、久留米大学みいアリーナに於いて、今年も新しい希望と若さに満ちあふれた1,765名の新入学生を迎えることができましたことは、この上もない喜びであります。久留米大学の教職員を代表して皆さんのご入学を心よりお祝い致します。
また、本会場には、これまで辛苦を共にされてきたご両親やご家族、保護者の方々も多数出席いただいています。さぞかしご子弟のご入学をお喜びのことと存じます。併せてお祝いを申し上げますと共に、教職員挙げて大切なご子弟を歓迎致します。
本日の入学式には楢原久留米市長、田中久留米大学連合同窓会長、各学部の同窓会長、学校法人久留米大学の前川理事長および法人役職者、吉川久留米大学附設高・中校長をはじめ、各界より多数のご来賓が新入生の門出を祝って出席いただいています。ご来賓の方々に対し、皆さんに代り、厚く御礼申し上げます。
さて、これから皆さんが学生生活を過ごされるここ、久留米市は、九州一の大河、筑後川に育まれた九州最大の筑紫平野の中心部に在ります。この豊かな平野は、古来より多くの農産物を産出し、地域経済に活性を与えてきました。また、阿蘇山系を水源とし、延々143キロを旅して有明海に注ぐこの大河は、運河としての役割を担い、「交通の便」と「地の利」という大きな特権をこの地に与え、内陸はもちろん大陸文化も取り入れた独自の文化圏を形成して、優れた学者や著名な文人、芸術家を輩出してきました。この先人達の優れた学識と先見の明は、各種の産業を育て、日本の代表的企業の1つ、東芝の生まれ故郷としても知られていますが、なかでもブリヂストンをはじめとするゴム産業は、日本のみでなく世界に知られた存在であることは周知のことと思います。
一方、このような久留米の文化的・歴史的背景は、大正末期の大学令による大学改革の陰の部分となった医療地域格差社会にも敏感に反応し、当時の福岡県医師会の英断と、久留米市の熱意に加え、日本足袋株式会社の創業者石橋徳次郎・正二郎ご兄弟の全面的なご支援を得て、われわれ久留米大学の前身である九州医学専門学校が誕生致しました。時は昭和3年4月のことであります。
爾来、久留米市と共に歩み、一昨年4月には創立80周年、今年で82年目を迎えることになりました。その間、学園都市としてふさわしい筑後の豊かな環境に恵まれながら、九州医学専門学校から九州高等医学専門学校、久留米医科大学、昭和25年に商学部を設置して久留米大学と改称し、総合大学としての道を歩み、現在では文学部、法学部、経済学部、商学部、医学部の5学部11学科と、5つの大学院研究科、14の大学附属研究所・センター、2つの医学部附属病院、それに臨床検査専門学校、ならびに附設中・高等学校を擁する西日本有数の総合大学として発展して参りました。皆さんは、本日よりこの80年余の伝統を持つ久留米大学キャンパスで新しい学生生活が始まりますが、これまでの高校生活から大学生活へと、大きく変わる環境の中に入る皆さんに、我々教育陣が期待していることや、いくつかの助言を述べお祝に代えたいと思います。
まず、大学という学園は、皆さんの長い人生の中で、唯一自分の時間を自由かつ有効に使うことができるまたとない場であるということです。ですから、この時期は学問のみでなく、皆さんが持っている才能や個性を見出し、それに磨きをかける絶好の機会といえます。すなわち、大学で過ごす時間は、皆さんの今後の人生の指標や価値観を育む大切な期間であると言っても過言ではありません。
しかしながら、自分の才能や個性は自分のみで造り出されたり見いだされるものではありません。才能や個性は生まれながらのように考えられますが、それは野生というべきであって、才能や個性は自分の努力と人の手によって磨かれてこそ存立するものです。そのためには人間関係を大切にしましょう。皆さんの周りを見てください。国内はもちろん外国からの新入生もいます。国籍や学部・学科に関係なく、今日から皆さんの友人です。人との出会いを大切にすることで自分の才能や個性が磨かれ、それを伸ばし開花することができます。恐らく、本日出会った人達、あるいは大学生活を共に過ごした人達の中から最も自分を知ってもらえる一生の友を得ることができると思います。
日本には一期一会という茶道に由来する古いことわざがあります。人との出会いの一瞬を大切に思い、今できる最高のもてなしをしようという意味の茶道筆頭の心得です。
幅広い視野を持ちましょう。今や世界は地球規模で動いています。国内情勢のみでなく、常に国際社会の動きにも広く目を向け、これらの動きを先取りするような知識と行動力を養って下さい。
失敗を恐れないで行動して下さい。行動は若い人の特権です。ヒトは行動した後悔よりも、行動しなかった後悔の方が深く心に残るものです。
常に「感謝」と「労り」の心を持つ人になって下さい。これは建学以来、久留米大学の教育理念の根底にある思想です。大学の学力偏差値が高く評価されることは勿論喜ばしいことですが、人間偏差値の評価も大切です。学問的にも人間的にも高く評価される人になって下さい。現代社会はそれを望んでいると思います。
本学の伝統を大切に守って下さい。しかし、伝統は守るだけでなく改革や改新の連続によりつくり上げられるものです。久留米大学は永い歴史の中で苦難に遭遇したことも度々ありましたが、常に関係者が協同の精神でそれを乗り越え、時代に応じた改革、改新を実行し、現在があります。久留米大学は今日から皆さんの大学であると共に家庭です。皆さんで新しい伝統を造り世に誇れるものにして下さい。先輩達はそれを望み、期待しています。
21世紀の特徴は、「知識基盤社会」の時代であると言われています。すなわち、新しい知識・情報・技術が、政治・経済・文化など、あらゆる領域で活動の基盤として重要性を増していることです。とくに資源に乏しい日本が、世界のフロントランナーとしての地位を保つためには、国際間の「知の大競争」に打ち勝つことが必要です。国は若い皆さんの知識にそれを求めています。
社会のあらゆる分野でグローバル化が進む中で、日本の大学はその教育力と研究力のレベルを向上させ、厳しい国際競争に耐え得る教育組織となることが求められています。すなわち、明日を担う「人つくり」であります。久留米大学は各分野に優秀な教育陣や80年余の歴史が築き上げた「人、モノ、環境」を整え、いつでも社会のニーズに応じる体制を用意しています。皆さんの将来の「夢」や「希望」を実現する場として久留米大学を大いに活用し、実りある学生生活を送って下さい。我々大学の教職員は、皆さんが有意義な大学生活を送り、日本のみでなく、世界を背負う人材として巣立って行く日を心より楽しみにしています。
また、外国からの入学生の皆さんは日本の学生さん達と積極的に交流して下さい。日本の学生さんも手を差し伸べて下さい。そうすることがお互いの文化を理解するのに大いに役立ちます。そのための協力は大学は惜しみなく致します。そして、将来はそれぞれの国を背負う立場の人物として交流ができることを期待しています。
おわりに、重ねて皆さんのご入学を祝し、また、皆さんが実りある学生生活を過ごされることを祈念して私の告辞と致します。
2010/4/8
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