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ひと ― 過去から未来へ 【秋山シスカさん】

秋山シスカさん

退職記念の写真

元大学病院看護部長(89歳) 久留米市在住


お年寄りの世話をしている若い女性らの姿を

秋山は目を細めながら眺めていた。

自分の素性は語らずに、彼女らに問いかけた

言葉は「今の学長はどなたですか?」。

 

女性たちは、秋山が暮らす老人ホームに2週間、

介護研修に来ていた久留米大学看護学科の女子学生。

大学は秋山の母校であり、彼女らは後輩なのだ。

彼女らの姿は、若き日の自分にだぶって見えた。

秋山が生まれたのは、久大が創設されたのと同じ昭和3(1928)年。

今年90周年を迎える大学と同じ年月を重ねてきた。

 

仕事は迷いなく看護師の道を選んだ。

しかし、勉強は大変で「これでなれるのだろうか」

と自問自答の日々が続いたという。

 

戦時中、さまざまな願いを込めて

大学近くの久留米城跡にある篠山神社に一人でお参りした。

終戦の日は院長室で迎えた。

昭和天皇の玉音放送を聴いた記憶は今も忘れない。

 

副婦長、婦長、副看護部長を経て現在の秋山さん

昭和60(1985)年に看護部長。

平成1(1989)年に退職した。

 

時代を一気に駆け抜けたからか、

過去についてそれほど多くを語ろうとはしない。

4月28日の創立記念式典には欠席するというが、

「大学病院の皆さんには頑張ってほしい」と静かに結んだ。

(敬称略)