ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > バックナンバー > 年度別 > 2017年度 > ミトコンドリアの独特な膜融合の仕組みを解明

ミトコンドリアの独特な膜融合の仕組みを解明

ミトコンドリアの形を制御する酵素のはたらきを人工的に再現
~独特の膜融合の仕組みを解明~

分子生命科学研究所の伴 匡人講師・石原 直忠教授らの研究グループは、カイコの幼虫を使い、世界で初めて、ミトコンドリアの形を制御する酵素「OPA1」を、大量に作り出すことに成功しました。

これにより、私たちの細胞の中に存在するミトコンドリアの膜融合を制御する酵素(蛋白質)のはたらきを試験管の中で再現することが可能になり、その反応を詳細に解析したところ、これまで知られていた膜融合反応とは全く異なる特性を見出しました。

これまでに知られていた小胞輸送における膜融合(Schekman、Rothmanら、2013年ノーベル生理学医学賞)では、両方の膜にタンパク質が必要で、それらが融合前に結合することが常識だと考えられてきました。しかし今回、ミトコンドリアの内膜では、ミトコンドリア内膜のみに存在するカルジオリピンという脂質がOPA1のパートナーとして結合する、独特の膜融合機構があることが分かりました。

今後、OPA1とカルジオリピンに着目して研究することで、体の中のミトコンドリアを健康に維持する新しい手法の開発が期待されます。

本研究は、英国時間6月19日午後4時(日本時間6月20日午前0時)にNature Cell Biologyでオンライン公開されました。

 

OPA1によるミトコンドリア融合のモデル