ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > KU now > 先生に聞いてみよう > 広報誌で紹介した教員 > 商学部商学科 高梠 真一 先生

商学部商学科 高梠 真一 先生

 

管理会計の歴史を一次資料によって紐解き、
その本質を究明し論理化することにより、
現在の問題解決に挑む


 

商学部商学科
教授 高梠 真一
(こうろぎ しんいち) 



※掲載内容は2015年10月発行本学広報誌のものです。

プロフィール

出身地/熊本市
最終学歴/神戸大学大学院
取得学位/経営学博士
本学着任/1989年

Q1.研究テーマ・専門分野について教えてください

私の専門分野は管理会計ですが、それは企業の経営管理を支援するための会計です。

私は、「管理会計がなぜ、18世紀中期から19世紀中期にかけて世界で最初に産業革命を経験し、原価計算などの会計技法を発展させたイギリスではなく、かつてその植民地であったアメリカで生成したのか」という問題意識に基づいて、アメリカにおける管理会計の生成・発展に関する研究を行っています。

Q2.研究テーマ・専門に興味をもったきっかけは何ですか?

海外の研究者と私の研究は、「物事の本質は歴史の中に存在する」という観点から出発しましたが、歴史研究を本格的にやろうとすれば、議事録や書簡などの一次資料が不可欠です。

そのような時に、私はアメリカのハーグリー・ライブラリーに出会いました。

同ライブラリーは、管理会計の生成に最も貢献のあったデュポン社に関する一次資料の宝庫であり、私は幸運にもこのライブラリーから研究助成金をもらいました。

そして、今日までキューレターに助けられ、管理会計の歴史研究を行ってきました。

 

                      

                                      
                                             
ハーグリー・ライブラリーのスタッフと

Q3.研究・専門と社会との関係について教えてください

歴史は過去のことであり、われわれはすでにそのことをよく知っていると考えがちです。

しかし、多くの歴史と同様に、管理会計の歴史においても、われわれが知らないことは山ほどあります。

さらに、知っていると思っていることでも正しい認識とは言えない場合があります。

そこで、管理会計がなぜアメリカで生成し、その後、企業環境の変化に適合して、いかに発展してきたかを一次資料に基づいて、できる限り客観的に認識あるいは再認識することは、管理会計の本質を理解し論理を再構築するとともに、現在の問題の解決や未来の舵取りに役立つと考えています。

先生からのメッセージ 

歴史はテキストを勉強するだけでなく、自分自身の目的に応じて研究することが大切だと思います。

また、歴史を研究する際に、私の場合にはハーグリー・ライブラリーでしたが、自分の目的に合った図書館や資料館を見つけ、自分なりの利用方法を工夫してみましょう。

先生のこだわり ~こころを癒す道具~

資料の写真歴史研究を本格的に行う場合には、一次資料が必要になります。

なぜなら、他の誰かの思考に染められた著書や論文などの二次資料では、独自の見解やオリジナリティを出せなくなる恐れがあるからです。

また、一次資料の収集には図書館や資料館のスタッフとの連携も不可欠です。

      

                  

                         

 

19世紀の火薬会社の議事録                                                      (出所)ハーグリー・ライブラリー