国際文化学科 教員紹介
教員からのメッセージ
どこでどう学ぶかが、大きな変化をもたらす。
大学では、毎日のライフスタイルだけではなく、どこでまたはどう学ぶかによって、学生に大きな変化をもたらします。
久留米大学の文学部では、学生は幅広い教科を受けることができ、さまざまな経験ができます。
大学生活の数年間は、楽しむことのできる絶好の機会ですが、それと同時に、未来を見つめ努力する機会でもあります。
特任教授 | 狩野 啓子 |
---|---|
専門 | 日本近代文学 |
虫から貴重な本を守る「和紙のお話」 | |
古い本や文書など、貴重な紙資料を食い荒らす虫がいることを、ご存知ですか? 紙魚と書いて「しみ」と呼ぶ魚のような長い尻尾を持つ害虫が有名ですが、実はもっとひどい被害をもたらすのは、フルホンシバンムシなどのシバンムシ類です。 本の中に掘られたトンネルを見たことのある方もいるでしょう。そのような本の虫を、近づけないための、特殊な紙が創り出せないかと、数年前からプロジェクト研究を行ってきました。その研究の話を中心に、虫の話や手漉き和紙の話をしたいと思います。 | |
教授 | 与小田 隆一 |
専門 | 中国文化史 |
「中国」とはどんな国なのか? | |
北京オリンピック、チベット問題、胡錦涛国家主席の来日、さらには四川の大地震と、このところ中国に関する大きなニュースが続いています。 「中国」という国に対するイメージは、人それぞれ異なるでしょうが、この国と日本とが切っても切れない重要な関係にあることは間違いありません。日本の26倍の面積、10倍の人口を有し、56の民族が住むこの国をどう理解すべきか。主に歴史、文化、風俗習慣などの面から探っていきます。 | |
教授 | 桑野 栄治 |
専門 | 朝鮮史 |
韓国人がみた中世の日本 | |
室町時代には日本と韓国(当時は朝鮮王朝)のあいだに国交が開かれ、活発な交流がありました。では、当時の韓国人は日本の社会をどのように観察していたのでしょうか。 この講義では、いまから約500年前に韓国で出版された外交ハンドブック『海東諸国紀』(1471年)を読み解きながら、室町時代の人びとの生活、国際都市として栄えた博多、海賊が住む佐賀・長崎の様子などを紹介します。 | |
教授 | 吉田 洋一 |
専門 | 日本思想史・日本近世史 |
江戸時代における地方の教育とは? | |
5世紀頃、渡来人によって輸入された儒学は、古代・中世を経て、近世の幕藩体制下には人材育成の基盤として重用されました。 この講義ではまず、江戸時代までの日本儒学史を概観します。その後で、江戸時代にどのような教育がなされていたのか、皆さんの住んでいる地域にあった藩校や寺子屋を例に検証します。さらにその藩校や寺子屋が、明治時代になってどのように変わっていったのかを探ってみようと思います。 | |
教授 | アーサー・ミアマン |
専門 | 英語教育学 |
英語の形容詞は面白い | |
英語で何かを述べるとき形容詞はとても重要です。形容詞をうまく使えば、あなたの文を聞いたり、読んだりする人はとても興味を感じるでしょう。 でも形容詞が2つ以上続くとき、それを並べる順番はわかってますか。 正しい方法はひとつしかないんです。練習を積み重ねて、形容詞を使った英文の書き方を練習しましょう。 | |
教授 | 大庭 卓也 |
専門 | 日本古典文学 |
日本古典文学の本来のすがたとは? | |
皆さんが古典の時間に勉強している『源氏物語』や『徒然草』、あるいは『奥の細道』『日本永代蔵』といった作品は、本来どのような文字で書かれ、また、どのような姿で存在し、人々に読みつがれてきたのでしょうか。 その作品が成立した当初のすがたに、できるだけ近づいて読解解釈してゆくことは、大学における文学研究の基本でもあります。大学で「古典文学を読む」とはどういうことか、いくつかの例を紹介しながら考えていきたいと思います。 | |
教授 | 池口 守 |
専門 | 西洋史学 |
古代ローマ人の日常生活を覗いてみよう | |
2000年も前の古代ローマ人は,一体どんな日々を過ごしていたのでしょうか? ベズビオ山噴火により埋没した古代都市ポンペイとエルコラーノには,紀元79年当時の生活の様子がまるでタイムカプセルのように生き生きと残っています。石畳の道路には荷車の車輪の跡,建物の外壁にはひいきの剣闘士の絵や恋敵を呪う落書き,パン屋には焼き上がってまもないピザ型のパン,トイレの側には汲み取り料の覚え書き,などなど,本当に興味深いことばかりです。遺跡調査に出かけるたびに感じるのは,「2000年前とはいっても案外今と変わらないなあ」ということ,いやむしろ,「2000年前にここまで文明が進歩していたのか!」という驚きです。 みなさんも一緒に,古代ローマへタイプスリップしてみませんか?! | |
准教授 | 田中 優子 |
専門 | イギリス文学 |
イギリス文学を原書で読むことのおもしろさ | |
みなさんは、普段小説を読んでどのようなことを感じていますか?作者の言葉に共感したり、ときに慰められたりすることはありますか? イギリス文学を読むときに、そのように作者の声に耳を傾けたいのなら、是非原書で(英語で)読んでみましょう。 英語がどの時制で書かれているのか(過去形なのか、現在形なのか、未来形なのか)ひとつとっても、そこにはそれを選んだ作者の気持ちが隠されています。 講義では、翻訳も参考にしつつ、作品をできるだけ原書で読み、英語力も鍛えながら作者の言葉を味わっていきたいと思います。 19世紀の作家たちの言葉が、21世紀を生きるみなさんの生きる道しるべとなってくれるかもしれません。 | |
准教授 | ニール・ヘファナン |
専門 | 応用言語学 |
将来のための英語コミュニケーション | |
私の授業の主な目標は、学生が英語を用いてコミュニケーションする能力を高めることです。グローバル化が進展した現代社会では、市民一人ひとりがリンガフランカ(共通言語)としての英語を駆使して、コミュニケーションを図ることには重要な意義があると考えます。このために学生の英語コミュニケーション能力を向上させることは授業の最重要課題ですが、同時に西洋社会と日本社会の間に存在する文化的差異について考えさせる授業展開も必要です。この違いを学生が真に理解することによって、2つの社会を隔てる壁を打ち破ることが可能になります。このような理解を深めることは学生の将来にとって価値のある財産となり、今後ますます重要になってくると考えます。 | |
講師 | 矢毛 達之 |
専門 | 日本語学 |
日本語の文字と文章の歴史を探る | |
もし「文字」がなかったら、私たちは複雑な内容の物事をどのようにして他者へ伝えることができるでしょうか。事実、日本語にはもともと文字がなかったと言われています。 今、私たちが当然のように書いている文字、そして文章は、少なくとも千数百年前から多くの人たちが思いや考えを日本語で記し残そうと、知恵と工夫を積み重ねてきた賜物です。 今回は、日本の文字と文章表現とについて、実例を参考にしつつその歴史を探ってみましょう。 | |
教授 | 浅田 浩文 |
専門 | 応用言語学・日本語教育学 |
外国人に日本語を教えるとは? | |
外国人に私達の母語である日本語を教えてみたいと思ったことはありませんか。日本語教育の魅力は言語を伝えるだけでなく、国境を越えて異なる文化や価値観を持つ人々と接することができる、その結果、自分の世界が広がることにあるかもしれません。本学には「日本語教育学副専攻課程」が設置されています。そこで、外国語または第二言語としての日本語教育/学習の理解を深め、模擬授業を通して技術を磨き、卒業後は国内国外を問わず「日本語教師」として活躍してくれることを願っています。 | |
准教授 | 神本 秀爾 |
専門 | 文化人類学 |
異文化を知り自文化を知る | |
アマゾンの奥地、チベットの山岳地帯、カリブの島々、日本のどこかでもかまいません。その風景や人々の生活している姿を想像してください。わたしたちの社会・文化が、その置かれた環境によって異なり、それぞれ特有の世界観や認識の仕方があることをイメージできると思います。講義では、さまざまな家族のあり方や儀礼のあり方などを取り上げ、わたしたちとは異なる社会・文化についての感受性と知識を養うとともに、わたしたちの社会・文化についての理解も深めていきたいと思います。 | |
准教授 | 大場 はるか |
専門 | 近世ヨーロッパ史・日欧関係史 |
現代社会のルーツを探しに | |
近世ヨーロッパ(16~18世紀)は現代につながるさまざまなシステムや制度、文化が生まれた時代です。新聞や国際法が登場し、図書館・博物館・美術館などの施設が発展し、新大陸の発見に続くグローバルな交流が本格的に展開した時代。この時代のことを学ぶと、現代社会がどのようなベースの上に成り立っているのかがよくわかります。バロックやロココの美術・音楽が華やかに展開した一方で、数多くの戦争が起こった暗い側面も持つ近世ヨーロッパ。このとてもダイナミックな時代に生きた人々に思いをはせながら現代社会のさまざまな側面についても考えていきませんか? | |
講師 | 塩田 裕明 |
専門 | 英語学・英語教育 |
実用的な英語力を身につけよう | |
皆さんは英語を使って世界のたくさんの人とコミュニケーションしたいと思いませんか。あるいは、英語を使う仕事に就いたり、世界中を旅行したり(留学したり)したいと思いませんか。世界には皆さんが知らない面白いことが、まだまだたくさんあります。皆さんには4年間の学びを通して実用的な英語力を身につけ、そのような夢を実現してほしいと思います。そのために、講義では、英語のしくみについてより深く学んでいきます。また、英語科教員を目指す学生が履修する講義も担当しています。英語科教員を目指したい人は、ぜひ一緒に勉強しましょう。 | |
准教授 | 新山 美紀 |
専門 | 英語教育・早期英語教育 |
自分の学びをモニターしてみよう | |
皆さんは、最初に英語に出会ったのがいつだったか覚えていますか。日本では、2011年に外国語活動(英語)の授業が、全国の公立小学校5・6年生に必修科目として導入されました。多くの人が小学校で担任やALTの先生から、様々な活動やゲーム等を通して、楽しみながら学んだのが最初だったのではないでしょうか。その頃から現在に至るまで、自分がどのように外国語である英語を学んできたか一度振り返ってみましょう。自分の学びを客観的に見つめる機会を持つことは、これから先の学びをより実りのあるものにするためにも大切です。講義では、自らの学びをモニターする機会も持ちながら、効果的な英語の学習方法や言語習得について、様々な角度から探求していきたいと思っています。 |