学部・大学院のTOPICS 法学部「井上伝研究プロジェクト」井上伝の未発表作品を授業で初披露

法学部「井上伝研究プロジェクト」井上伝の未発表作品を授業で初披露

6月20日、久留米大学御井キャンパスの授業(法学特殊講義(地域連携と絣フェスタ24):法学部前田俊文教授担当)にて、久留米絣の始祖とされる井上伝の未発表作品が初めて公開されました。公開されたのは、井上伝の子孫である三島家が家宝として大切に保管してきた2点の絣で、そのうちの1点はこれまで未公開だった作品です。この井上伝の作とされる久留米絣2点の技法については、久留米絣協同組合理事長の山村健さんが解説をされました。

長年家宝として大切に保管されていた作品が今回公開された背景には、法学部が地域連携と文化継承を目的に実施している「絣フェスタ」の取り組みがあります。井上伝の子孫で、本学の卒業生でもある三島康弘さんは、2018年の井上伝150回忌で絣フェスタに初めてご参加されてから、学生たちの熱意に感動し、貴重な作品を公開することを決意したとのことです。

講義の様子
講義の様子
講義を聞く学生たち
講義を聞く学生たち

当日は未発表作品の公開に加えて、様々な講演や説明が行われました。三島康弘さんによる「三島家における井上伝の伝承と思い出」と題した講演や、学生たちが郷土史研究家の中村健一さんとともに井上伝の軌跡を追う「井上伝研究プロジェクト」の概要説明、中村健一さんによる「井上伝とはどのような女性であったのか」という講演が実施されました。講義に参加した約150名の学生たちは、重要無形文化財である久留米絣やその創始者である井上伝について深く理解することができました。

井上伝の子孫の三島康弘さん
井上伝の子孫の三島康弘さん
講義中に公開された井上伝の未発表作品
講義中に公開された井上伝の未発表作品
井上伝という人物についての理解を深めます
井上伝という人物についての理解を深めます
郷土史研究家の中村健一さん
郷土史研究家の中村健一さん
動画で行われた「井上伝研究プロジェクト」の概要説明
動画で行われた「井上伝研究プロジェクト」の概要説明
公開された作品を見る学生たち
公開された作品を見る学生たち

井上伝研究プロジェクトに参加している松藤花華さん(法学部法律学科4年)は「今回、授業の中で未発表作品を見せていただいたことは本当に感激しました。同世代の学生たちとこの作品の価値を共有できたことも嬉しかったです。こうした取り組みを通じて、次世代に文化を継承していくことに貢献できればと思います」と授業の感想を話してくれました。

今回の未発表作品の公開は、久留米絣の歴史と文化を改めて見直す貴重な機会となりました。井上伝の未発表作品が初公開されたことで、久留米絣の未来に向けた革新と継承の動きが、地域社会と学術の連携によってさらに進展していくことが期待されています。

プロジェクトメンバー
プロジェクトメンバー

三島康弘さん独占インタビュー

井上伝研究プロジェクトの学生たちが、今回、未発表作品公開にご協力いただいた井上伝の子孫である三島康弘さんに独占インタビューを行いました。こちらもぜひご覧ください。

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