学部・大学院のTOPICS 久留米シティプラザと連携「新しい演劇鑑賞教室」へ学生たちが参加しています
文学部国際文化学科で開講されている「文化と思想」では、久留米シティプラザと連携し、演劇を通じて異文化および自文化について考えるプログラムを実施しています。本科目は、学生が、芸術作品へのアプローチの仕方を学びながら、哲学的な思考回路を身につけることを目的とするものです。
学生たちは、久留米シティプラザが主催するユースプログラム2025「新しい演劇鑑賞教室」に参加。演劇作品の鑑賞と参加者同士や劇作家・アーティストとの交流を通じて、自分の常識を超える世界を体験します。本プログラムは2022年度から開始され、今年で4年目を迎えます。
プログラムは作品の背景を理解するプレレクチャーと、実際の作品鑑賞の全2回で開催され、10月19日には第1回目となるプレレクチャーが久留米シティプラザで行われました。
学生たちはまず、作品のテーマである「わかりあう」ということについてのイントロダクションに参加。九州大学大学院芸術工学研究院准教授の長津結一郎先生の進行のもと、円形に並んだ椅子を用いて、声をださずに誕生日順に並びなおしたり、ひとりが円の中心に立ち、お題を言ってそのお題に合う人が動くゲームである「なんでもバスケット」を行い、なるべく少ない人数が動くお題を出したりしながら、「わかりあう」とはどういう行為かを体験しました。
その後、休憩をはさみ、プレレクチャー「劇場で考える─わかりあうこととは─」に参加。2名のゲストスピーカーから、それぞれの立場で感じる「わかりあうこと」について話を伺った後、参加者同士で感想を話し合いました。
感想シェア会の時間には「自分の常識や前提に気づくために何を心がければよいか」や「前提を意識しすぎると質問ができず会話が続かなくなるのではないか」という疑問が投げかけられ、ゲストスピーカー2名が丁寧に答えていました。
終了後、学生たちからは「人と人は完全に同じ考えになるのではなく、寄り添いながら違いを認めていくことの大切さを学んだ」「わかりあうことは難しいと感じやすいが、相互理解の努力を続けていきたい」「無意識のうちに前提を持っていたことに気づくきっかけになった」などといった感想が寄せられました。
第2回目は12月7日に開催予定で、劇団「贅沢貧乏」による『わかろうとはおもっているけど』を鑑賞した後、作家・演出家である山田由梨さんを交えた対話の時間も設けられます。