研究・産学官連携の産学官連携TOPICS 福岡バイオコミュニティ推進会議と共同記者会見を開催~「睡眠関連製品開発支援事業」を開始~
9月3日、本学は福岡バイオコミュニティ(BC)推進会議と共同記者会見を開催し、新規事業である「睡眠関連製品開発支援事業」の開始について発表しました。
本学の睡眠研究における豊かな実績を活かし、産学官連携の新プラットフォーム「Kurume Sleep & Healthcare Innovation Platform(K-SHIP)」を通じて、企業などの睡眠関連製品やサービスの開発を一体的に支援します。
共同記者会見の実施と事業概要
共同記者会見は、旭町キャンパスの医学部看護学科・医療検査学科2号館で実施しました。
当日は、本学、福岡BC、福岡県、久留米市の代表者が登壇し、それぞれの立場から新事業への期待と抱負を述べました。
福岡BC事務局(株式会社久留米リサーチ・パーク)代表取締役社長 執行謙二 氏
「福岡BCは、2001年に『福岡バイオバレープロジェクト』として始動し、2021年には地域バイオコミュニティ全国第1号として国から認定を受けました。現在、会員数は897、関連企業は280社を超え、支援した企業の資金調達額や製品売上高はそれぞれ200億円を上回る成果を上げています。久留米大学の有する強力な睡眠研究リソースを武器に、K-SHIPを通じて、国内外から睡眠関連企業や研究者が集う『アジアのスリープテック拠点』にすることを目指します」
久留米市長 原口新五 氏
「久留米大学と行政が連携したバイオコミュニティの取り組みは20年以上にわたります。2029年までに約24ヘクタールの新産業団地を整備し、睡眠分野に関わる企業の誘致や産業の集積を強力に後押しします」
福岡県 商工部 先端技術産業振興課 企画監 奥原淳 氏
「四半世紀にわたり、産学官一丸となってバイオ産業の振興に取り組んできました。K-SHIP設立に向けたご尽力に深く感謝するとともに、県内企業の睡眠産業への参入と集積をしっかりと支えていきます」
社会における睡眠対策の重要性と本学の使命
会見では、内村直尚理事長・学長より、睡眠が心身の回復や認知・感情の調整を司る重要な生理機能であることを説明しました。慢性的な睡眠不足は、生活習慣病、うつ病、認知症などのリスクを高め、健康寿命の短縮を招きます。
こうした社会課題に対し、国や企業も動きを加速しています。
- 厚生労働省が発表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人(20代から50代)に対して「6時間以上の睡眠確保」と「睡眠の質(休養感)の向上」を推奨しています。
- 「健康経営調査」の項目においても「従業員の睡眠の質の向上」に関する取り組みが追加されるなど、企業における従業員の睡眠改善への取り組みも重要視されています。
- 医療分野においては、標榜診療科として「睡眠障害」が追加されるなど、社会全体で睡眠への関心が高まっています。
本学は、K-SHIPを通じて「知る・測る・改善する」を科学の力で実践し、より良い睡眠をすべての人へ提供することを目指します。これにより、健康寿命の延伸や幸福度の改善、そして地域産業の活性化に貢献してまいります。
全国の大学で初の設置となる「スリープラボ」を見学
会見終了後、本学が有する睡眠の研究施設「スリープラボ」の見学を行いました。
スリープラボは、2024年4月に医療検査学科が新設されるのと併せて設置された施設です。大学にスリープラボが設置されるのは全国初となります。
見学では、正確なデータを収集するために電磁波を遮断した防音仕様の「シールドルーム」を公開しました。さらに、睡眠中の脳波や筋電図などを計測する「睡眠ポリグラフ検査」などの測定実演を行いました。
本学が持つ高度な臨床・研究資源を、K-SHIPを通じて地域企業の製品開発等に提供します。
「秋の睡眠の日」にブルーライトアップを実施
会見日の夜には、「秋の睡眠の日」(9月3日)に合わせたライトアップが、本学病院(西側モニュメント)をはじめとする久留米市内6か所で行われました。
慢性的な睡眠不足が健康を脅かす中、睡眠に対する国民の意識向上と健康増進に貢献することを目指す取り組みです。 テーマカラーである「スカイブルー(目覚めの爽快感をイメージ)」を用い、19時から22時まで点灯しました。