研究・産学官連携の研究TOPICS 木村記念循環器財団から財産贈与 循環器病研究の推進に

木村記念循環器財団から財産贈与 循環器病研究の推進に

このたび本学は、公益財団法人 木村記念循環器財団(以下、木村財団)から、解散に伴う残余財産5億375万円のご寄付のお申し出を受け、目録贈呈式が6月28日に執り行われました。

木村財団を創設された故木村登理事長は、本学の第三内科学講座(現、内科学講座<心臓・血管内科部門>)の初代教授(本学名誉教授)であり、第6代学長も歴任されました。学内においては、大学の付置研究所の一つである「循環器病研究所」設立にも貢献され、退職後は退職金を元に昭和52年3月に公益財団法人を設立、これまで数多くの循環器学の研究と若手研究者を支援されてきました。

今回の贈与のお申し出は、木村財団の研究推進と人材育成のご意思を受け継ぐもので、基金設置のほか、これまで本財団が長い間、調査研究のために助成してきた循環器疾患の予防に関する疫学的研究を久留米大学で継承し推進していくこととしています。

昭和31年に開始された世界的に有名な心血管病の成因に関する「世界7カ国共同研究」に日本代表として昭和33年から参加し継続している疫学調査の一つである「田主丸コホート」研究も、本学循環器部門が担っており、65年というわが国で最も歴史のある研究です。これを継続することで、地域疫学、栄養疫学の草分けとして大きな成果が期待されます。

また、その他にも、長崎県佐世保市宇久町(離島)でも毎年調査を行っており、地域における医師の育成の場としても引き続き取り組みます。

古賀木村財団理事長(左)から目録を受け取る永田理事長(右)
古賀木村財団理事長(左)から目録を受け取る永田理事長(右)

贈呈式で、古賀義則木村財団理事長から目録を贈呈された永田理事長は「木村財団が長年行ってこられた事業を継承するとともに、循環器疫学の更なる発展に寄与するべく、『久留米大学木村登循環器学研究基金』を創設し、末永く活用させていただきたい」と謝辞を述べました。

本学は「THE世界大学ランキング2023」において、世界の「801-1000位」のグループにランクイン、九州では4年連続で3位となるなど、研究力が高く評価されています。6月22日に発表された「THEアジア大学ランキング2023」でも、アジアの「251-300位(同位)」のグループにランクインし、九州で4年連続で3位となりました。財団のご意思を大切に受け継ぎ、当研究を進めるとともに、さらなる研究力向上に努めてまいります。

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