研究・産学官連携の研究TOPICS 「カフェで学ぼうがんのこと」を開催しました

9月5日(木)15:30~17:00、久留米大学福岡サテライト(福岡市中央区天神)にて「第85回カフェで学ぼうがんのこと」を開催しました。
テーマ:先生!ゲノム医療って何ですか?
講師:秋葉 純 先生(久留米大学病院病理部・教授)
今年から保険適用になり、耳にすることも多くなった「がんゲノム医療」。しかし、医療従事者ですら正確に理解している人は多くいません。そこで、わかりにくい「がんゲノム医療」について易しく解説しました。
そもそも「がんって何?」からスタートし、遺伝子とゲノムとの違い、がん細胞における遺伝子異常やそれらを標的とする分子標的薬について解説しました。さらに、標準治療法の確立していない稀少がんや標準治療をやりつくしてしまった患者さんに対しても、がん細胞の遺伝子異常を網羅的に調べることにより、新たな治療薬が見つかる可能性があることを説明しました。

この網羅的な遺伝子検査を「がん遺伝子パネル検査」と呼び、この情報による個別化医療を「がんゲノム医療」ということをお伝えしました。
また、7月23日(火)にも「第83回カフェで学ぼうがんのこと」を開催しました。
テーマ:自覚症状が出にくい「大腸がん」
講師:溝部 智亮 先生(久留米大学外科学講座 助教)

大腸がんは男性では11人に1人、女性では14人に1人が罹り、部位別死亡率では男性3位、女性1位となっています。大腸がんの特徴として、早期がんはもちろんのこと、かなり進行していても特にお腹の右半分にできたがんでは自覚症状が出にくいこと、その理由としては、右側(上行結腸及び横行結腸)は便が液状のため、便の通過による出血や排便障害が起こりにくいことなどをお伝えしました。


後半では実際の治療法、合併症や副作用についても解説し、検診の重要性を話しました。