研究・産学官連携の研究TOPICS 田平陽子講師がAACAでClinical Anatomy Senior Faculty Research Awardを受賞

医学部解剖学講座肉眼・臨床解剖部門の田平陽子講師が、2025年6月にアメリカ・ワシントン州シアトル近郊のベルビューで開催された第42回AACA(American Association of Clinical Anatomists)年次大会において、Clinical Anatomy Senior Faculty Research Awardを受賞しました。
この賞は、第42回大会における優れたポスター研究発表を行った経験豊富な研究者(Senior Faculty)に授与されるもので、世界中の臨床解剖学分野の研究者の中から選出される名誉ある賞です。
受賞演題は「Comparative Analysis of Valvular Tissue in Hearts in Relation to the Chiari Network」で、右心房にみられるキアリネットワークに関し、その解剖学的構造と組織学的特性を比較検討した研究成果が評価されました。特に、三次元再構築技術を用いた解析により、同構造の解剖学的・臨床的意義に新たな視点を提示した点が高く評価されました。
本研究は、解剖学的知見の蓄積が臨床応用にもつながることを示すものであり、今後のさらなる発展が期待されます。


田平 陽子講師のコメント
国際学会での初めての受賞ということで、驚きとともに大きな喜びを感じています。
留学中に取り組んだ論文をきっかけに、新たな研究課題と出会い、それを形にすることができました。特に、系統解剖学実習を通じて蓄積してきたデータに、新たな視点を加えて分析を進めたことが、今回の成果につながったと実感しています。
今回の発表は、共同研究者や講座のスタッフ、諸先輩方の支えがあってこその成果であり、これまで地道に積み重ねてきた解剖学的所見が、国際的にも価値を認めていただけたと感じています。
日々の教育・研究活動がこうして評価されたことを励みに、今後も解剖学の視点から、臨床医学や教育の現場に貢献できるよう努めてまいります。