研究・産学官連携の研究TOPICS 「ふくおか睡眠フェア2025」に特別協力として参加しました

4月25日(金)から27日(日)までの3日間、アクロス福岡(福岡市)にて「ふくおか睡眠フェア2025」(主催:ふくおか睡眠フェア実行委員会)が開催され、3日間で約2800名の方が会場を訪れました。本学は特別協力として参加し、講師の派遣や精神科医師によるブース出展などを通じて、イベントを全面的にサポートしました。
近年、日本人の平均睡眠時間は先進国の中でも特に短いとされ、睡眠不足は生活習慣病や認知症、心身の不調などさまざまな健康課題と関連していることが指摘されています。本フェアは、そのような背景を踏まえ、「良質な睡眠が未来の健康をつくる」をテーマに、福岡から全国に先駆けて開催された取り組みです。
会場では、睡眠の専門家による講演やセミナーに加え、睡眠関連企業の展示ブースも多数出展。来場者に向けて、睡眠の質を高めるための実践的な情報が提供され、理解と意識の向上を促す貴重な機会となりました。






会期中、本学からは多くの教員が講師として登壇し、それぞれの専門分野から睡眠に関する講演・セミナーを行いました。
26日午後に行われた基調講演には、分子生命科学研究所の上田泰己教授が、「生命科学と睡眠」をテーマに登壇。最先端の研究成果を交えながら、睡眠が私たちの生命活動に果たす重要な役割について分かりやすく解説し、参加者の関心を集めました。
翌27日の基調講演では、睡眠学の第一人者であり、日本睡眠協会理事長でもある内村直尚学長が、「健やかな睡眠が日本国民の未来を開く」と題して登壇しました。講演では、睡眠のメカニズムやその重要性についてわかりやすく解説するとともに、特に5月病の防止には、これから迎えるゴールデンウィーク期間中に睡眠リズムを崩さないことが重要であると強調しました。「ゴールデンウィークに睡眠リズムが乱れると、福岡にいながらハワイ旅行に行ったような状態になる」とユーモアを交えて説明すると、会場は大きな笑いに包まれ、終始和やかな雰囲気となりました。


後半には、競泳オリンピックメダリスト松田丈志さんをゲストに迎えたトークセッションが行われ、トップアスリートとしての実体験を交えながら、日々の睡眠と健康管理の大切さが語られました。最後に内村学長が、「今日からぐっすり、明日はすっきり、健康で幸せな毎日を送りましょう!」と、力強く参加者にメッセージを送り、講演を締めくくりました。






このほかにも、本学からは以下の教員が講師として登壇し、それぞれの専門的な立場から多様なテーマで講演・セミナーを実施し参加者は日々の睡眠にまつわる課題やその対策について、具体的かつ実践的な知識を得る機会となりました。
- 「ねむりや眠気にまつわる問題を感じたら」 医学部 教授 小曽根 基裕
- 「睡眠検査で何がわかる?」 医学部 准教授 八木 朝子
- 「ぐっすり眠って認知症予防」 医学部 講師 佐藤 守
- 「エビデンスに基づいた不眠症治療戦略」 日本睡眠協会 理事長/久留米大学 学長 内村 直尚
- 「不安、抑うつ、不眠に対する実践的漢方治療」 久留米大学医療センター 病院長 惠紙 英昭
- 「睡眠と概日リズムから考える糖尿病治療」 久留米大学病院 病院長 野村 政壽