地域貢献のTOPICS 高大連携「教育の魅力向上プロジェクト」

高大連携「教育の魅力向上プロジェクト」

三井中央高校は、平成30年度生は入学定員120名に対して65名の入学でしたが、学校力を高め「選ばれる学校」として、令和4年度入学生は106名の入学生を確保し、少子化の中で頑張っている女子高です。

閉校までの3年間を、生徒や教職員にとって意義のあるものにしようと久留米大学と連携して、教育の魅力向上プロジェクトを開始しました。これは、大学教授が関わって、高校生と高校教員に大学の学び方を体験してもらい、生徒たちが幅広い視野を養うことや、教師にとっても今後の教育活動にも活かせるようにという狙いもあります。

今年度は文学部の安永悟教授がリーダーとなり、心理学の方法を用いて、協同的探究学習を体験する授業が行われました。この授業を行うにあたって、教員に対して事前に2回の研修会があり、この授業をより効果的に届けるために先生たちもしっかりと理解し準備する時間が設けられました。また高校教員からも日頃の生徒とのやり取りでの悩みや、希望などが出されました。

安永教授
安永教授
高校教員に向けて行われた事前の研修会の様子
高校教員に向けて行われた事前の研修会の様子
会場の様子1
会場の様子2
会場の様子3
会場の様子4

3月8日に行われた授業は三井中央高校の学生(1,2年生)約160名が参加し、安永先生のリードのもとグループに分かれて、自己紹介、他己紹介などのワークをし、その中で「傾聴」や「ミラーリング」といった方法を実際に試しました。

「暗記・再生」型の学習だけでなく、概念的理解や思考のプロセスを重視する「理解・思考」型の学習を強化することで、子ども自身が多様な知識を関連づけて考えたり、他者と協同する過程を通じて自分や他者のもつ多様な既有知識を関連づけ、さらにそれを活かして一人ひとりの子どもが探究を深めていくことが、学習意欲の向上、さらには主体的な人生を送ることにも繋がるという、大学的な学習方法を体験しました。

この高大連携による教育の魅力向上プロジェクトは、3年をかけて三井中央高校の在校生、教員とともに作り上げるプロジェクトですが、閉校後は近隣の久留米商業高校・南筑高校にノウハウを継承していくことが期待されています。