地域貢献のTOPICS 九州北部豪雨災害支援活動

学生による災害ボランティア活動状況
8月20日、久留米大学災害ボランティアネットワーク「ゆめくる」等のボランティア団体と学生有志が企画した災害ボランティアが8月11に引き続き朝倉市の災害支援活動に参加しました。参加メンバーの内訳は、留学生別科2名、学生13名、教員4名の計19名でした。久留米大学の学生主導の災害ボランティアバスには伝統的に留学生が参加することが多く、今回は、ベトナムからの留学生2名が参加してくれました。
最初は、学生災害ボランティアの活動拠点&無料宿泊施設「うきはベース」に立ち寄りましました。これは、「うきはベース」に宿泊して被災地で活動した参加者がいたことと「うきはベース」に宿泊している他の大学の学生と合流して活動する企画があったためです。その「うきはベース」から3班に分かれて活動しました。
一班は、前回と同様に久留米大学のバスで朝倉市災害ボランティアセンターの杷木サテライトで受け付けをして現場に移動しました。隣接する土地で、2人のグループと7人のグループに分かれて、作業しました。
2人のグループは、途中から外部の7人のグループと合流して、床下の土砂と泥をかき出し、運搬する作業をしました。この作業に参加した学生は「実際に災害ボランティアに参加して自分の想像以上に現状はひどく、休憩を挟みながら大人9人で4時間ほど作業をしたが床下の泥を出しきることができず、人手不足を痛感した。我々のような若い人たちが災害の現状を多くの人に発信していくべきだと思った。」と話していました。
7人のグループは、泥出し、埋まっていたトラクターの発掘、汚れたトラクターの土を落とす作業、ごみの分別(布団・畳・木材・プラスティック)、土に埋まった流木・丸太等の切り分け処理、泥の運搬をしました。この作業に参加した学生は「テレビや新聞で見たものだけを見ても、感じられないものが被災地にはあった。土砂を取り除く作業を中心に行ったが、暑い中、力を使う作業に圧倒された。まだまだ人材が必要と感じたので、情報をこれからも発信することでも被災地に力を与えることができると思う。」と話していました。


二班は、うきはベースで活動している東京農業大学、北九州大学、西南学院大学の3名の学生と久留米大学のベトナムからの留学生2名、インターナショナルハウスのチューター1名、教員1名の計7名の混成チームで活動しました。移動は、福岡県が準備した車を利用しました。
二班は、「すくすく朝倉の未来隊!」主催の「プレーパークにあそびにおいで~!」という朝倉の子どもたちの遊び場をつくるイベントの補助をしました。その内容は、会場設営と撤収、設営した会場ではたくさんある遊具(エアホッケー、ビー玉飛ばし、コマ、けん玉、ブランコ、積み木等)での遊び方を説明したり、一緒に遊んだり、審判をしたりしました。主催者によると、この遊具と画像のプレーカーは、熊本地震の際に寄付されたものを九州北部豪雨災害支援のために借りているとのことでした。このことを知った学生は「困った時はお互い様という助け合いの気持ちが伝わってきました。」と話していました。
また、無料の屋台もかき氷とそう麺流しがあり、そうめん流しの設置、調理補助等をしました。この企画に参加した学生は「子どもたちがたくさん遊んでストレスをためないようにこのような支援を続けていくことが大切ではないのかと思いました。子供たちが元気いっぱいに遊んでいる姿を見て、少しは楽しんでくれているのかなと思うことができ参加してよかった」「関東の方から自分のお小遣いをはたいてわざわざボランティアをするためだけに来ていることに驚きました。私は近場なのでボランティアをしましたが、自分はその方のように遠方へはボランティアしに行かなかったと思うのでとても感心しました。ボランティア活動は、そういった心が優しい方とも交流ができ、自分の視野も広がる場でもあると思います。今回参加して、私もボランティア活動にできるだけ参加しようと思いました。また機会があったらぜひ、朝倉の土砂運び作業も手伝いたいなと思います。」と話していました。


三班は、パルキッズ久留米大学のメンバー5名と教員1名と、うきはベース初期メンバーの法政大学の学生1名の混成チームで活動しました。この企画は、その法政大学の学生が発案し、うきはベースの学生が一緒に考えた避難所の子どもたちと一緒に遊ぶ企画です。この企画に久留米市で子どもと一緒に遊ぶ活動をしているパルキッズ久留米大学に協力してもらう形で8月20日の企画が実現しました。移動は、こちらも福岡県が準備した車を利用しました。
午前中は、避難所で宿題等の勉強支援を行いました。参加した学生は「初めは被災した子どもたちとどう関わればよいのかわからなかったが、接してみると普段の活動で関わっている子どもたちと変わらなかった。会話のなかでお互いのことを話したり同じような趣味を持っていたりして、盛り上がることができた。」と話していました。
午後は体育館でドッジボールなどをしました。この企画に参加した学生は「いろんな年齢層の子がいて、最近、体を動かしてなかったこと、思いっきり遊べるという開放感を子どもたちから感じた。避難所生活には慣れたかもしれないが、今回体を動かしたことで、しっかりご飯を食べたり睡眠を摂ることができたりすればよいと思った。また、会話のなかで子どものほうから被災状況や避難所での生活を教えてくれた。ニュースや新聞で被災地について知ることはできるが、子どもたちが感じていることを聞くことは少ないため、今回のことを今後の支援につなげていけるだろう。」と話していました。
それぞれの活動を終えて、うきはベースで再合流して久留米大学との合同活動に参加していない学生とも一緒に振り返りをしました。今回もさまざまな意見が出続けましたが、時間が迫っていたため、出発しました。また、帰りのバスでも振り返りは続き、次のアクションにつながる企画になったことが確信できました。
この企画は、5回計画されていて、今回は2回目の活動になります。久留米大学災害ボランティアネットワーク「ゆめくる」では、災害ボランティア(ボランティアバス)活動をあと3回、8月の29日(火曜日)・30日(水曜日)・31日(木曜日)実施します。
活動報告)
一班担当:文学部矢野ゼミ 安慶田正真・小田健太・中村衛
二班担当:久留米大学インターナショナルハウス チューター 大野真理
三班担当:パルキッズ久留米大学 松尾美優