地域貢献のTOPICS 久留米大学御井図書館「古賀邦雄河川文庫」開設記念シンポジウム「中村哲先生の河川哲学を学ぶ集い」が開催されました

久留米大学御井図書館「古賀邦雄河川文庫」開設記念シンポジウム「中村哲先生の河川哲学を学ぶ集い」が開催されました

11月29日、御井キャンパスにおいて、久留米大学御井図書館「古賀邦雄河川文庫」開設記念シンポジウム「中村哲先生の河川哲学を学ぶ集い」が開催されました。

このシンポジウムは、久留米大学比較文化研究所筑後川流域圏研究部会が主催したもので、久留米市在住の古賀邦雄さんが50年間にわたり筑後川などを中心に収集した河川に関する約1万2千冊の蔵書を本学に寄贈され、「古賀邦雄河川文庫」として御井図書館に開設されたことを記念して開催されたものです。

古賀さんは、水資源開発公団(現独立行政法人水資源機構)入社後、水・河川・湖沼関係の文献を収集、それらを所蔵する「古賀河川図書館」を2008年5月に開設されていました。蔵書には、全国の大学図書館や国立国会図書館にない貴重な資料も多く、2019年9月に本学に寄贈され、現時点で約3200冊が「古賀邦雄河川文庫」として配架されています。

シンポジウムに先立ち、本学から古賀さんに感謝状が贈呈されました。

古賀邦雄河川文庫
感謝状を受け取る古賀さん(写真右)
感謝状を受け取る古賀さん(写真右)

第1部の講演会では、ペシャワール会としてアフガニスタンの灌漑事業にご尽力された中村哲医師の河川づくりのルーツとされている福岡県朝倉市にある筑後川「山田堰」の話から、アフガニスタンで実際に取り組まれた水利開発システム、さらにはペシャワール会の理事として現地で共に事業を進められた徳永氏による中村医師のアフガニスタン復興支援の軌跡をたどる講話が行われ、多くの参加者が中村哲医師の功績をしのびました。

講演会

基調講演 「中村哲先生の筑後川山田堰の検証について」 

国土交通省筑後川河川事務所所長 松木 洋忠 氏

基調講演
基調講演

基調講演 「中村哲先生のアフガニスタンにおける水利開発システムに学ぶ」

九州大学大学院教授 島谷 幸宏 氏

基調講演
基調講演

話題提供 「中村哲医師・アフガニスタン復興ゼロからの出発」 

ペシャワール会理事 徳永 哲也 氏

話題提供
話題提供

第2部の座談会「中村哲先生の河川哲学の業績として未来へむけて」では、会場から多くの質問が寄せられ、参加者の関心の高さがうかがわれました。

第2部の座談会の様子
第2部の座談会の様子

今回、古賀邦雄さんから寄贈された蔵書は、久留米大学御井図書館が、“地域の宝”、“後世の宝”として、受け継いでまいります。利用ができる資料は久留米大学の蔵書検索(OPAC)で検索できますが、新型コロナの影響により、久留米大学御井図書館には学外の方は2021年3月末までは入館できません。古賀邦雄河川文庫の資料を利用希望の場合は、お近くの公共図書館もしくは所属の大学図書館等にご相談ください。

お問い合せ先:久留米大学御井図書館
 TEL:0942-44-4015

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