地域貢献のTOPICS 令和6年度 福岡県地域住民・家族介護者向け認知症公開講座(オレンジ健康フェスタ)」を開催

令和6年度 福岡県地域住民・家族介護者向け認知症公開講座(オレンジ健康フェスタ)」を開催

福岡県認知症医療センター久留米大学病院では、認知症の方やその家族が安心して暮らせるまちづくりを目指し、多くの方に認知症についての理解を深めていただくことを目的としたイベント「オレンジ健康フェスタ」を毎年開催しています(福岡県医師会、久留米市、エーザイ株式会社等との共催)。

今年度は、「みんなでつくろう共生社会~未来に向けて楽しく学び体験する~」をテーマにした講演・パネルディスカッションに加え、測定・体験コーナーなども併設し、認知症について楽しく学べるイベントとして9月28日に久留米シティプラザで開催、多くの方にご参加いただきました。

みんなでつくろう共生社会~未来に向けて楽しく学び体験する~

講演テーマ「共生社会に向けた現状と課題解決に向けて」

登壇者:

  • 久留米東地域包括支援センター センター長・認知症地域支援推進員 南 理恵 氏
  • 久留米大学病院老人看護専門看護師 西村 知子 氏
  • 社会福祉法人 景福会 桜花台園 次長(久留米市介護福祉サービス事業者協議会 小規模多機能部会長) 岡 宏行 氏

座長:福岡県認知症医療センター 久留米大学病院(高次脳疾患研究所) 小路 純央 教授

「地域包括(行政)」「医療」「介護」、それぞれの立場の登壇者による講演の後、本学高次脳疾患研究所の小路 純央 教授がファシリテーターとなり、共生社会の課題解決に向けたパネルディスカッションが行われました。

挨拶する 内村 直尚 学長
挨拶する 内村 直尚 学長
挨拶する福岡県認知症医療センター センター長 小曽根 基裕 教授(久留米大学医学部 神経精神医学講座 主任教授)
挨拶する福岡県認知症医療センター センター長 小曽根 基裕 教授(久留米大学医学部 神経精神医学講座 主任教授)
久留米東地域包括支援センター 南 氏
久留米東地域包括支援センター 南 氏
久留米大学病院 老人看護専門看護師 西村 氏
久留米大学病院 老人看護専門看護師 西村 氏
社会福祉法人 景福会 岡 宏行 氏
社会福祉法人 景福会 岡 宏行 氏
会場の様子
会場の様子
パネルディスカッションの様子
パネルディスカッションの様子
座長を務めた小路教授
座長を務めた小路教授

測定・体験コーナー

2会場に設けられた測定・体験コーナーには、本学と連携協定を締結している明治安田生命保険相互会社様などによるブース(VR機器による病気の症状の疑似体験、血管年齢、フレイルチェック、認知機能チェック、理学療法士による相談コーナー、ブレパサイズ※など)が用意され、その他にも「小学生対象の『認知症フレンドリー講座ジュニア』」や「上手なバスの利用の仕方」についての講座、作業療法士等が選書した認知症関連の書籍展示を行い、認知症に関する知識を深めていただきました。

※ブレパサイズ:ブレパサイズは、エーザイ株式会社が国立研究開発法人国立長寿医療研究センターの島田裕之先生を監修に迎え開発した脳を活性化する運動プログラム。音楽に合わせて体を動かし、「じゃんけん」や「計算」などの知的課題を同時にこなすことで脳へ刺激を与える。(脳の活性化!運動+知的課題のブレパサイズ® | 相談e-65 (eisai.jp) より) 

体験コーナーの様子
体験コーナーの様子
体験コーナーの様子
体験コーナーの様子
体験コーナーの様子

久留米市認知症啓発イベント

もっと知ろう認知症~落語と映画上演会~

  • 【落語】演目:「成年後見制度落語」 落語家 林家 きよ彦 氏
  • 【講演】テーマ:「成年後見制度について~後見人ってどんなひと?~」 司法書士 山下 由貴氏、落語家 林家 きよ彦 氏
  • 【映画上映】「八重子のハミング」4度のがん手術から生還した夫がアルツハイマー病の妻に贈る三十一文字のラブレター

昨年好評だった久留米市による認知症に関する映画の上演会に、落語家で社会福祉士でもある林家きよ彦氏による落語の講演を加え「もっと知ろう認知症~落語と映画上演会~」と題したイベントが同時開催されました。上演会では、「4度のがん手術から生還した夫がアルツハイマー病の妻に贈る三十一文字のラブレター」というサブタイトルの通り、家族の病気と認知症、介護という課題を描いた物語「八重子のハミング」が上演され、落語では「成年後見制度」についての演目が披露されました。成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などによって、判断能力が十分でない方を法律的に支援する制度です。

チラシ

座長を務めた小路教授は、最後に以下のように挨拶し、イベントを総括しました。

「令和6年より(共生社会の実現を推進するための)認知症基本法が施行されましたが、共生社会とは、別に認知症に限ったわけではありません。たとえ認知症、知的障害、精神障害などを持たれていたとしても、誰もが希望を持って、その個性と能力を十分に発揮できるように、お互いが人格と個性を尊重しつつ支え合いながら生活できる地域社会を作っていくことが重要です。偏見をなくすためにも、まずは一人一人が正しい知識を学び、自分の立場でまずは何ができるのか、1つでも考えていくことが大切だと考えています。今回がそのきっかけになればと思いますし、今後もさまざまなご協力を賜りながら地域で一丸となり皆さまと共に考えていければと思います」

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