地域貢献のTOPICS 2024年度の高校生向け「がん教育出前授業」がスタート

久留米大学では、2018年度から高校生を対象とした「がん教育の出前授業」を実施しています。2024年度の出前授業が10月11日に長崎県立長崎西高等学校でスタートしました。
日本は長寿国ですが、国民の2人に1人が生涯に何らかのがんにかかっています。健康に安心して暮らせる社会を創るには、がんについて正しい知識と理解が必要で、文部科学省も、がん対策基本法に基づき、小中高生に対するがん教育を義務付けています。
出前授業では、医学部の教授がそれぞれの専門分野を生かした講義で「がん」に対する知識を高校生に分かりやすく説明し、高校生という早い時期にがんに関する正しい知識を得てもらうことで、生活習慣を整えるなど、がんを予防し、検診による早期発見や適切な治療に繋げることを目的としています。
今年度は、公募による福岡県と佐賀県東部地区の公立・私立校に、ご依頼のあった長崎西高等学校を加えた8校で出前授業を行います。
講義内容は、文部科学省の「外部講師を用いたがん教育ガイドライン」に沿ったもので、「がんとは」「がんの統計」「がんの診断」「標準的ながん治療法」「がんの先端医療」「がん予防」「子宮頸がん予防ワクチン」といった内容で高校生にも分かりやすい授業を展開していきます。

10月11日に行った長崎西高等学校での第1回目の講義には、先端癌治療研究センター所長の古賀浩徳教授が登壇し、「がんは誰でもかかる可能性がある病気だが、正しい知識を持ち、早期に適切な対応をすることで、予防や生存率の向上が見込める病気。近年は、テクノロジーの進歩による検査技術の向上や免疫療法など新しい治療方法に関する研究も注目を集めている。みなさんも将来、がん医療の発展に貢献する人材として成長してほしい」とメッセージが伝えられました。
授業を受けた高校生からは「「がん」についてもっと知りたくなった」「医療関係の仕事に興味をもった」「画像や資料がたくさん使われていてわかりやすい授業だった」といった声が聞かれました。


今年度の予定
高校名 講義実施日 担当教授 担当教授の専門
常盤高等学校 10月15日(火) 古賀 浩徳 消化器内科
浮羽工業高等学校 10月22日(火) 古賀 浩徳 消化器内科
仰星学園高等学校 10月31日(木) 山田 亮 腫瘍免疫学
佐賀清和高等学校 11月25日(月) 小松 誠和 免疫学
福岡雙葉高等学校 11月28日(木) 溝口 恵美子 免疫学
東明館中学・高等学校 11月29日(金) 川山 智隆 呼吸器内科
小倉工業高等学校 12月20日(金)主藤 朝也 消化器外科
福岡工業高等学校 3月13日(木) 山田 亮 腫瘍免疫学