地域貢献のTOPICS 御井図書館「古賀邦雄河川文庫」開設記念講演会を開催しました

御井図書館「古賀邦雄河川文庫」開設記念講演会を開催しました

本学に「古賀邦雄河川文庫」が開設されてから、今年で4年が経ちます。

今年度は11月3日に、元精神科医で作家の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏をお迎えし、筑後川を題材にした歴史小説『水神』(新田次郎文学賞受賞作)および最新作『香子 紫式部物語』についてご講演いただきました。

この講演会は、久留米大学比較文化研究所筑後川流域圏研究部会が主催し、毎年開催されています。久留米市在住の古賀邦雄さんが、筑後川をはじめとする河川に関する蔵書約1万2千冊を50年にわたり収集し、2020年に本学の御井図書館に「古賀邦雄河川文庫」として寄贈・開設されたことを記念して始められたものです。


帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏講演会

講演される帚木先生
講演される帚木先生
140名を超える聴講者がありました
140名を超える聴講者がありました
「水神」
「水神」

講演会には約140名もの方々にご参加いただき、筑後川を題材とした歴史小説『水神』(新田次郎文学賞受賞作)および最新作『香子 紫式部物語』について、作品の着想に至る経緯や、執筆中に直面した困難、そして作品に込めた思いなどを詳しく語ってくださいました。帚木氏の熱意と情熱あふれるお話に、参加者の皆さまも大変引き込まれている様子が印象的でした。

また、講演後には質疑応答の時間が設けられ、会場からは作品の背景やテーマに関する鋭い質問が次々と寄せられました。帚木氏が丁寧に質問に答えるたびに、参加者の興味が一層高まる様子がうかがえました。質疑応答を通じて、皆さまが作品に対して抱かれる関心の深さと、筑後川という地域の文化・歴史に対する理解と共感が感じられる、貴重な交流の場となりました。

「古賀邦雄河川文庫」の視察

古賀邦雄河川文庫を視察される帚木先生
古賀邦雄河川文庫を視察される帚木先生
「筑後川絵図」(1847年)を見られる様子
「筑後川絵図」(1847年)を見られる様子
書庫、古賀邦雄河川文庫の本棚にて
書庫、古賀邦雄河川文庫の本棚にて

帚木先生は、図書館司書の工藤さんの説明のもと「古賀邦雄河川文庫」の視察もされました。

古賀邦雄さんは、水資源開発公団(現独立行政法人水資源機構)入社後、水・河川・湖沼関係の文献を収集、それらを所蔵する「古賀河川図書館」を2008年5月に開設されていました。蔵書には、全国の大学図書館や国立国会図書館にない貴重な資料も多く、2019年9月に本学に寄贈され、現時点で約12000冊が「古賀邦雄河川文庫」として配架されています。

古賀邦雄河川文庫を視察された帚木氏は、「ひとつテーマのもと、土木、歴史、文学、児童書など多岐に渡っての収集されたこれらの資料は圧巻、すばらしいコレクションを大学に寄贈され、私もまた読みに来たい」とコメントされました。


図書館特設

御井図書館に特設された「帚木蓬生氏」コーナー
御井図書館に特設された「帚木蓬生氏」コーナー
御井図書館1階でも古賀邦雄河川文庫の一部を紹介
御井図書館1階でも古賀邦雄河川文庫の一部を紹介

今回の講演を記念して、現在御井図書館では帚木蓬生氏の作品を集めた特設コーナーが設けられています。
また図書館1階でも古賀邦雄河川文庫の一部を紹介しています。

ぜひ図書館に足をお運びください。