地域貢献のTOPICS 学生が「絣の里巡り in 筑後」などで伝統工芸久留米絣をPR

久留米絣は1800年ごろに発案された国の重要無形文化財に指定されている伝統工芸品ですが、220年経過した現代では後継者不足や認知度不足などの課題を抱えています。
本学では地元の大学としてこれらの課題解決に取り組み、地域貢献、地域活性化を目指しています。特に法学部では、サービスラーニングの一環として、若者から若者への普及を目指した「絣フェスタ」など、ファッションショーを中心としたイベントで久留米絣のPR活動に取り組んでいます。
その絣フェスタから生まれた学生らによるグループ「絣藍ドル・あいくる」は、絣の衣装を着て地域のさまざまなイベントに出演し、久留米絣の魅力を広める活動を行っています。
その「あいくる」が6月7日、筑後市の熊野神社周辺で開催された「第44回 絣の里巡り in 筑後」に参加し、久留米絣を取り入れたファッションショーを通して地域の伝統文化を発信しました。
第44回 絣の里巡り in 筑後
「絣の里巡り」は、筑後地域に点在する久留米絣の織元や工房を一般に開放し、地域全体で伝統産業に触れてもらう、今年で44回を数える歴史あるイベントです。本部の置かれた熊野区公民館・熊野神社の会場では、ワークショップや販売ブースに加え、伝統と若い感性が融合した企画として「あいくる」のファッションショーが行われ、来場者の注目を集めました。
ファッションショーでは、「あいくる」のメンバーが筑後市のPRキャラクター「はね丸」とともに、熊野神社の参道を舞台にしたランウェイを彩りました。披露された衣装は、地元織元による久留米絣の反物を使用した、通気性や軽やかな質感が夏を迎えるこれからの季節に合う着心地のもので、伝統の技と現代的なデザインが融合したステージとなりました。




あいくるメンバーの清原那菜さん(法学部2年)は「神社の参道でのファッションショーという、貴重な経験をさせていただきました。衣装はどれも素敵で、実際に着てみると作り手の方の思いが伝わり、久留米絣のことがさらに好きになりました。来場された方々にも、その魅力が少しでも伝わっていれば嬉しいです。観客の皆さんから温かい声をいただき、楽しくパフォーマンスすることができました。これからも絣の魅力を伝えていけるよう、新メンバーで力を合わせて頑張っていきたいと思います」とイベントを終え話してくれました。
また「あいくる」は、5月18日に福岡県緑化センターで開催された「グリーンフェスティバル」、および5月24日に西鉄久留米駅前で行われた「親子de 防災体験フェア」にも出演するなど、精力的に地域イベントに参加し久留米絣の魅力を伝えています。
グリーンフェスティバル
「グリーンフェスティバル」は、自然や緑の大切さを体感しながら学べる恒例の地域イベントで、家族連れや地域住民が楽しめる多彩なプログラムが展開されました。自然と触れ合いながら、地域の魅力を再発見できる場として、多くの来場者で賑わいました。
あいくるはステージで、絣フェスタチームとともに絣の衣装によるファッションショーやダンスを披露、法学部の学生らが緑化センターで取り組んでいる「マートルプロジェクト」※についても紹介しました。
※マートルプロジェクト:法学部の学生が「マートルプロジェクト」として、久留米市の新たな特産物として栽培に力を入れている銀梅花(マートル)の栽培や普及・PR活動に2021年から継続的に取り組んでいます。


親子de防災体験フェア
「親子de防災体験フェア」は、防災意識の向上を目的にさまざまな企業や団体による防災関連ブースや体験コーナーが設けられた、親子で楽しく学べる体験型イベントです。あいくるは、ステージで絣の衣装でダンスを披露し、ステージ後のインタビューでは、絣の着心地の良さなど魅力を観客に伝えました。
また、この日は西鉄久留米駅に店舗を構える岩田屋久留米店で開催されていた「久留米絣・未来コレクション」も取材し、イベントに花を添えました。


これらの取り組みを主体的に行っている前田俊文(地域連携センター長)ゼミでは、産学官による地域連携活動をテーマに研究・実践をしており、他にも久留米絣ファッションショーや「藍プロジェクト」など地域活性化を目的とした活動を実施しています。
今年も、久留米市の一大イベントに成長した「絣フェスタ」に向けて、さまざまなイベントで久留米絣をPRしていきます。
あいくるが参加予定のイベント
- 7/20(日) 御井町っ祭
- 7/27(日)いちご姫コンテスト(久留米座)
- 9/6(土)福岡ダイハツ小郡店オープニングイベント
- 9/7(日)すいとーよ!福岡 合同学園祭(福岡市役所)
- 9/15(月・祝)絣フェスタ2025(久留米座)