地域貢献のTOPICS 2025年度の高校生向け「がん教育出前授業」がスタート
久留米大学では、2018年度から高校生を対象とした「がん教育出前授業」を実施しています。2025年度の出前授業は、9月24日より福岡県立鞍手高等学校を皮切りにスタートしました。
“がん”は、日本人の2人に1人が生涯において罹患すると言われ、日本人の死因第1位を占めています。このように身近な”がん”について、正しい知識を習得するとともに、健康と命の大切さについて考える機会の創出が不可欠であり、現在では“がん対策基本法”に基づき、小中高生に対するがん教育が必修化されています。
出前授業では、文部科学省の「外部講師を用いたがん教育ガイドライン」を基盤とし、「がんとは」「がんの統計」「がんの診断」「標準的ながん治療法」「がんの先端医療」「がん予防」「子宮頸がん予防ワクチン」など、本学の医系教員がそれぞれの専門分野を活かして「がん」に対する正しい知識を高校生に分かりやすく説明しています。
今年度は、ご応募いただいた福岡県と佐賀県東部地区の公立・私立校を中心として合計10校で出前授業を行います。
10月20日には、免疫学講座の小松誠和准教授が佐賀清和高等学校を訪問し出前授業を行いました。授業は高校1年生(約450名)が対面とオンラインのハイブリッド型で参加し、活発なアクティブ・ラーニングが展開されました。授業を通じて、小松准教授は「がんは、誰もが罹りうる身近な病気であり、遺伝子変異や免疫逃避など、さまざまな要因が発症に関係します。自分や家族が健康に人生を過ごすためには、日頃の食生活や運動、睡眠、喫煙対策などが大切です。また、がんを未然に防ぐためにワクチンや検診も有効です。今日の授業を、自分や家族の健康について考えるきっかけにして欲しいと思います。」と高校生にメッセージを伝えていました。
授業に参加した高校生からは「がんについて理解を深めることができた」「動画とか図、クイズなどがあり、しっかりと話が入ってきた」「2人に1人ががんにかかるというのは、とても身近な病気だと思った」といった声が聞かれました。
今年度の予定
高校名 講義実施日 担当教授 担当教授の専門
福岡県立鞍手高等学校 9月24日(水) 中村 徹 消化器内科
福岡県立浮羽工業高等学校 10月3日(金) 川山 智隆 呼吸器内科
長崎県立長崎西高等学校 10月31日(木)古賀 浩徳 消化器内科
学校法人佐賀清和学園 佐賀清和高等学校 10月20日(月) 小松 誠和 免疫学
福岡県立修猷館高等学校 11月1日(土)矢野 博久 病理学
学校法人福岡雙葉学園福岡雙葉高等学校 12月2日(火) 溝口 恵美子 免疫学
学校法人松尾学園弘学館高等学校 12月12日(金) 平岡 弘二 整形外科
福岡県立小倉工業高等学校 12月17日(水)主藤 朝也 消化器外科
福岡県立明善高等学校 12月22日(月) 古賀 浩徳 消化器内科
福岡県立福岡工業高等学校 3月13日(金)秋葉 純 病理学