学生生活・就職のTOPICS 医学科3年の山田千尋さんが骨軟部放射線研究会で最優秀賞を受賞

医学科3年の山田千尋さんが骨軟部放射線研究会で最優秀賞を受賞

2025年1月17日(金)~18日(土)に「日本医学放射線学会 第35回 骨軟部放射線研究会」が久留米大学筑水会館にて開催されました。山田千尋さん(医学部医学科3年生)は、「全身CTデータを用いた腰仙部移行椎と肋骨奇形についての研究」というタイトルで口演発表を行い、最優秀賞を受賞しました。この内容は、2024年のRMCPでの研究テーマでした。

指導担当 放射線医学講座 准教授 長田周治のコメント

腰仙部移行椎とは、最下位腰椎の横突起が仙骨と不完全あるいは完全に癒合した先天性の形態異常です。移行椎の発生頻度は3.3~35.6%であり、報告によりばらつきがあります。その原因としてモダリティ(腹部単純X線、腹部CT、腰部MRI)の違いや第2頚椎から尾側へ順に数えていないためと考えられます。そこで、山田さんは、551例の全身CTを用いて、腰仙部移行椎や肋骨奇形 (頚肋、第12肋骨低形成、腰肋)の正確な発生頻度を調べ、その関連性について考察しました。椎体高位に関する医療者間の認識の違いは、医療過誤の原因となりえます。全身CTを用いた詳細な検討はこれまで少なく、症例数の多さと内容の新規性に加え、画像診断医にとって興味深いテーマであったことが評価されたものと思われます。