学生生活・就職のTOPICS 八女市男女共同参画講演会に文学部学生がパネリストとして登壇

9月27日、八女市民会館おりなす八女にて八女市男女共同参画まちづくり条例制定20周年記念事業「令和7年度八女市男女共同参画講演会」が開催され、第2部パネルディスカッションに、文学部情報社会学科3年の森山夏衣さんがパネリストとして登壇しました。
森山さんは、文学部情報社会学科の2年生以上を対象とする授業「現代社会の探究C」(担当:江藤智佐子教授)において、SDGsの目標である「ジェンダー平等」や「働きがいも経済成長も」に焦点を当て、「日本のジェンダーギャップ指数はなぜ改善されないのか」というテーマで教育や労働市場におけるジェンダー課題の深掘りに取り組んでいます。授業では、学生たちが楽しみながらジェンダーに関する社会課題を学べるよう、学生たち手作りの「ジェンダーかるた」といった教育ツールを活用しています。


パネルディスカッションには、森山さんのほか、八女市長の簑原悠太朗氏、第一部講演会講師の大崎麻子氏、輝翔館中等教育学校の生徒2名の計5名が登壇。コーディネーターは、本学名誉教授で八女市男女共同参画推進審議会会長の狩野啓子氏が務めました。
森山さんは、幼いころ祖父母から「女の子だから」という理由で手伝いをするように言われたことへの違和感が、大学での「ジェンダー」学習へとつながっていったことを紹介。
さらに、簑原市長から最近SNSなどで話題の「さす九」という言葉について意見を求められると、 「初めは『さす九』が九州を下げるニュアンスで使われていることに驚いた。このように地域に根付いた問題意識の欠如が地方から若者が流出することにもつながっているように感じる。今回の議論をきっかけに少しずつ意識が変わるといい」 と自身の考えを述べました。






簑原市長は「専門家だけでなく若い世代にも問題意識を持ってほしいと思い、今回のパネルディスカッションを企画した。学生の率直な意見を伺うことができ、大変有意義な時間になった。これからは製品やサービスが社会課題の解決にどれだけ貢献できているかが、八女全体のブランド力向上にもつながる時代。市としても積極的に取り組んでいきたい」と述べ、持続可能な地域社会づくりへの意欲を示しました。
最後に狩野氏が「学生の皆さんが、家庭での経験など身近な問題意識を出発点に、大学や学校での学びを通してさらに考えを深めている姿に、大きな可能性を感じました。今後の活躍を期待しています」と参加者にメッセージを送り、ディスカッションを締めくくりました。
登壇を終えた森山さんは「自分が学んできたり感じたりしたことを自分の言葉で発信することに意義を感じた。貴重な機会をいただけてよかった」と感想を述べました。講演の最後には、卒論研究の内容や授業で取り組んだ「ジェンダーかるた」の活動についても紹介し、会場の参加者は熱心に耳を傾けていました。


