研究・産学官連携の研究TOPICS 「ヘルプマークに対する肯定的な認識を促す広告の効果検証」に関する研究で文学部心理学科 佐藤剛介教授が吉田秀雄記念事業財団の助成研究で奨励賞
本学文学部心理学科の佐藤剛介教授らの研究グループ(代表:橋本博文准教授(大阪公立大学)、前田楓助教(立教大学))が、「ヘルプマークに対する肯定的な認識を促す広告の効果検証 ~日本人の心の特性を前提に据えた効果的な周知のあり方に関する実験研究」と題した研究で、公益財団法人吉田秀雄記念事業財団の助成研究「吉田秀雄賞」の中で奨励賞を受賞しました。
「助成研究吉田秀雄賞」は、公益財団法人吉田秀雄記念事業財団によって行われているマーケティングやコミュニケーションに関する研究助成事業の成果の中から優れた研究に与えられるものです。
ヘルプマークとは、援助や配慮を必要としていることが外見からはわからない方が、周囲にそのことを知らせ、援助を得やすくなるように作成された日本独自のマークです。このマークを着用している方には、声かけをしたり席を譲ったりするなどの行動が求められます。このように、必要な人に対する支援の輪を拡げるためのヘルプマークですが、さらなる啓発が求められています。そこで本研究は、日本人特有の心理的特性を踏まえた効果的な広告手法を検証し、ヘルプマークの認知拡大と理解促進に寄与することを目指して行われました。大阪メトロをフィールドにした社会実験が行われ、実際の広告制作と効果検証を通じて公共施策における応用可能性を示した社会的意義が高く評価されました。
佐藤教授のコメント
「このような賞を受賞して大変嬉しく思います。見た目にはわかりませんが支援やちょっとした配慮があるとよい人は、障害者や病気の人に限りません。この研究を通じて、多様性を尊重し支え合う社会の実現に貢献できればと思っています」
本学文学部心理学科では、幅広い心理学分野の教育と研究を通じて、地域社会やグローバルな課題に貢献する人材を育成しています。本研究の成果をさらに発展させ、多くの人々の生活の質向上に繋げていくことを目指してまいります。
研究テーマの詳細や奨励賞については、以下をご覧ください。