地域貢献のTOPICS 元吉本興業の大﨑 洋 氏を迎え「くるめソーシャルビジネスセミナー」を開催

元吉本興業の大﨑 洋 氏を迎え「くるめソーシャルビジネスセミナー」を開催

ソーシャルビジネスとは、高齢者支や障がい者・福祉、子育て支援、まちづくり、環境保護、地域活性化など地域社会が抱えるさまざまな課題の解決を使命として、ビジネスの手法を用いて取り組む事業の総称です。

そのソーシャルビジネスに取り組む久留米市の企業を集めた「くるめソーシャルビジネスセミナー&交流会2023」が10月21日に本学御井キャンパスの地域連携施設「つながるめ」で開催されました。(主催:久留米ソーシャルビジネスネットワーク(久留米大学地域連携センター/久留米市市民活動サポートセンターみんくる/久留米商工会議所/久留米市/日本政策金融公庫久留米支店))

主催者を代表して挨拶する本学地域連携センター長 上村教授
主催者を代表して挨拶する本学地域連携センター長 上村教授
久留米市民活動サポートセンター「みんくる」センター長 おきな しゅんじ氏のMCを本学絣藍ドル「あいくる」がサポート
久留米市民活動サポートセンター「みんくる」センター長 おきな しゅんじ氏のMCを本学絣藍ドル「あいくる」がサポート

今回は、吉本興業ホールディングス株式会社 元取締役会長、一般社団法人mother ha haの代表理事で、2025日本国際博覧会(大阪・関西万博)の催事検討会議共同座長も務められている大﨑 洋 氏を講師に迎えた基調講演に加え、地元ソーシャルビジネス企業の事例紹介とともに地域の皆さまとの交流の場として開催、オンラインを含め約100名の方にご参加いただきました。

会に先立ち、本学地域連携センター長の上村一則教授が「久留米市にはすでにさまざまな社会的課題解決のために、起業をサポートする団体が存在している。専門的な研究者と未来を担う若者がいて開かれた設備があるこの久留米大学で、ソーシャルビジネスの種がまかれ、活発な意見交換により芽が出て、ビジネスとして実を結び、起業者と諸団体をむすぶトータルなサポートの場として、地域の持続可能な発展につながり、社会に貢献することができれば」と挨拶しました。

第一部 基調講演 一般社団法人 mother ha ha. 代表理事 大﨑 洋 氏

講演する大﨑氏
講演する大﨑氏
大阪万博について紹介する大﨑氏

大﨑氏は、吉本興業でソーシャルビジネスを展開する新会社「ユヌス・よしもとソーシャルアクション株式会社」の設立にも関わられ、2023年退職後は一般社団法人 mother ha. haを設立、2025年に開催される「大阪・関西万博」の催事検討会議委員の共同座長にも就任されています。

講演では、吉本興業における地方創生を視野に入れた取り組みとして、利益の最大化ではなく社会問題の解決などを目的として吉本興業の芸人の皆さまと活動されている「ユヌス・よしもとソーシャルアクション」や、地方創生をコンセプトに2022年3月に開局された「BSよしもと」などについて紹介。座長として関わられている大阪・関西万博の話題では「公式参加パビリオンには『世界のそれぞれの立場からSDGs達成に向けた優れた取り組みを持ち寄り、会場全体でSDGsが達成された未来社会の姿を描く』ことを目指し、多くの国の国際機関の参加を呼び掛けている」ことなどが伝えられ、「大阪・関西万博の場を実験場とし様々な取り組みをレガシーとして未来社会に残していく」という、社会そして世界の課題解決を目指した言葉が印象的でした。

また、「この久留米の地は、都会にはない川があり山がある自然豊かなところで、病院も多くあると聞いている。さらに今回参加された企業のように地域の課題解決に取り組む方々もたくさんおられ、とてもよい環境が整っている。是非、皆さんで世界から注目されるような都市を目指していってほしい」といったメッセージも伝えられました。

第二部 事例発表&トークセッション

第二部では、地元でソーシャルビジネスに取り組まれている企業に事例を紹介いただき、大崎様も交えたトークセッションで意見交換を行いました。

事例紹介

  • 株式会社インプルーブ 代表取締役社長 佐藤 和貴 氏

    久留米市で就労継続支援A型事業所「つなぐアカデミー」とともに、障害が原因で仕事に悩まれている方の支援・雇用を目的とした古本屋「つなぐ書店」を運営。

  • 筑後川ビジネス株式会社 代表取締役社長 西本 英雄 氏

    筑後川流域振興活動の持続ビジネス化と将来価値伝播を目的に複数の媒体を運営し、情報発信されている企業。筑後川流域を題材とした本格映画「NOISE OF FLOW」や地上波テレビ番組の制作等、さまざまな形で筑後川流域の魅力を発信されている。

  • 高良山竹林環境研究所 BAMBOO OF KITCHEN 共同代表 本多 修三 氏・渡辺 琢磨 氏

    久留米市にある高良山を次世代へ繋ぐ為、荒れた竹林を整備。不要な物とされてきた「伸びすぎた竹の子」を使った純国産メンマ作りや、伐採した竹で加工品を生み出されるなど、里山保全、地産地消、地域連携等、好循環させるプロジェクトに取り組まれている。
ソーシャルビジネスに取り組む企業の事例紹介と大﨑氏も交えトークセッション
ソーシャルビジネスに取り組む企業の事例紹介と大﨑氏も交えトークセッション
株式会社インプルーブ代表取締役社長 佐藤氏
株式会社インプルーブ代表取締役社長 佐藤氏
筑後川ビジネス株式会社代表取締役社長 西本氏
筑後川ビジネス株式会社代表取締役社長 西本氏
高良山竹林環境研究所 BAMBOO OF KITCHEN共同代表 本多氏(左)、渡辺氏
高良山竹林環境研究所 BAMBOO OF KITCHEN共同代表 本多氏(左)、渡辺氏
トークセッションの様子
トークセッションの様子

トークセッションでは会場からさまざまな質問も寄せられ、最後に久留米市から、市の課題解決に取り組む方への財政的な支援である「久留米市市民活動・絆づくり推進事業費補助金」や、創業希望者・事業者を支援するワンストップな施設「創業ロケット」などの紹介がなされました。

交流会の様子
交流会の様子
MCをサポートしたあいくる 交流会で大﨑氏と
MCをサポートしたあいくる 交流会で大﨑氏と

セミナー終了後の交流会にも引き続き多くの方にご参加いただき、登壇者に参加者も交え意見交換しながら交流を深め、地域のソーシャルビジネスの今後につながる有意義なイベントとなりました。


イベントチラシ
イベントチラシ

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