地域貢献のTOPICS 学生が機能別団員として久留米市総合防災訓練に参加

学生機能別団員は、大規模災害時に大学内に設置される自主避難所の運営や、消防団の訓練行事への参加、消防団員として必要な知識や技術の習得を目的とした訓練などに取り組み、日頃から地域の防災活動を支えています。本学でも、災害ボランティアサークルなど12名の学生が久留米市消防団の機能別団員として、災害に備えた訓練活動などに参加し、災害発生時に対応できるよう日頃から備えています。
その機能別団員を含む学生団員5名(機能別団員3名、第12分団学生2名)が5月11日、久留米市東部運動公園で実施された「令和7年度久留米市総合防災訓練」に参加しました。
この訓練は、梅雨期など豪雨による被害が多発するシーズンを前に、久留米市が毎年実施しているものです。大規模な土砂災害の発生を想定し、消防、自衛隊、警察、医療機関、行政など関係機関が連携して行動する総合的な防災訓練で、初動対応力の強化と連携体制の確認を目的として行われています。
学生団員は、「災害用Wi-Fiアンテナ(スターリンク)設置訓練」と「土砂災害対応訓練」に参加しました。
災害用Wi-Fiアンテナ設置訓練では、通信インフラが遮断された状況下での情報通信手段の確保作業を行い、土砂災害対応訓練では、乗用車とバスが巻き込まれ多数の傷病者が発生したという設定のもと、傷病者役として訓練に参加し、救助・搬送の実践的な場面を支援しました。

さらに今回の訓練には、久留米大学病院のドクターヘリも出動し、救急車との接続訓練も行われました。ドクターヘリは、救急車の約5倍の速さで医師・看護師を現場に派遣できる機動力が特長で、迅速な初期診療が可能になるため、救命率の向上につながります。久留米大学病院では、日頃から地域の医療機関と連携し、緊急時に備えた体制づくりを進めています。

訓練に参加した花田遥さん(法学部法律学科3年)は、「今回は傷病者役として消防、警察、医療関係者の方のそれぞれの動きを、支援される側から見ることができ、大変勉強になりました。将来は、消防士など社会の役に立つ仕事に就きたいと考えており、皆さんの活動される姿を見て、さらにその思いが強くなりました」と話してくれました。
本学では、災害対応における知識と実践力を備えた人材の育成とともに、地域との連携を通じた社会貢献に力を入れています。今後もこうした取り組みを通じて、安心・安全な地域づくりに貢献してまいります。

久留米市消防団の水防訓練(土のう作成・水防工法)にも参加
6月1日には、久留米市山本町耳納で実施された久留米市消防団の水防訓練に、機能別団員の学生3名が参加しました。
この訓練は、出水期に備え、地域の防災体制を強化することを目的として毎年行われているもので、参加者は土のうの作成や水防工法の習得に取り組みました。学生たちは地域の消防団員と協力しながら真剣な表情で作業にあたり、防災活動の実際を体験する貴重な機会となりました。
土のうは洪水時に水の流入を防ぐための基本的な防災手段であり、今回作った土のうも地域に備蓄され水害の際に活用されます。


