地域貢献のTOPICS 久留米大学医療センター「第21回市民公開講座 ~明日の健康を語ろう~」を開催
2026年7月18日、久留米大学医療センターにおいて、「明日の健康を語ろう」と題した『第21回市民公開講座』を開催しました。当日は会場参加に加え、オンラインでも配信を行い、多くの地域の皆さまにご参加いただきました。
冒頭、惠紙病院長から、開会の挨拶があり、その中で2027年(令和9年)度に予定している大学病院との統合方針について説明がありました。
今回の講座では、「肩」をテーマに、医師と理学療法士がそれぞれの専門的な立場から、肩の痛みや障害の原因、治療法、リハビリテーションについて分かりやすく解説しました。日常生活で気を付けたいポイントや、肩の機能を維持するための考え方なども紹介され、参加者の皆さんは熱心に耳を傾けていました。
【講演Ⅰ】自宅でできる 肩のセルフエクササイズ~五十肩編~〔リハビリテーション部 理学療法士 黒木貴也〕
はじめに、理学療法士黒木氏による講演では、「自宅でできる肩のセルフケア」をテーマに、肩の構造や五十肩(肩関節周囲炎)の特徴について解説しました。
肩は可動域が広い一方で不安定な関節であり、姿勢や筋力の低下、加齢などが痛みの原因となります。また、痛みを避けて動かさないことで関節が硬くなり、さらに痛みが強くなる悪循環に陥ることも紹介されました。さらに、自身の状態を確認する『肩の健康セルフチェック』を行い、炎症期・拘縮期・回復期の各段階に応じた対応方法を説明。
最後に、正しい姿勢を意識しながら無理のない範囲で行える肩の体操やストレッチを参加者全員で実践し、自宅でも継続できるセルフケアのポイントを学びました。
【講演Ⅱ】五十肩の診断と治療〔整形外科・関節外科センター 後藤 昌史 教授〕
続いて、整形外科・関節外科センター 後藤 昌史 教授が、『五十肩の診断と治療』と題して講演しました。
肩の痛みが長引く場合は、五十肩だけでなく心筋梗塞や肺がんなどの内科疾患、腱板断裂など他の病気が隠れている可能性もあるため、一度医療機関を受診して原因を確認することが大切です。
五十肩は原因が完全には解明されておらず、回復まで1年以上かかることもあります。治療では痛みの強さや病期に応じた対応が重要で、急性期は無理な運動を避け、適切なリハビリや注射、保温などを行います。
また、再発や軽い可動域制限が残ることもあるため、医師や理学療法士と相談しながら治療を継続することが勧められますと、分かりやすく解説しました。
【講演終了後】熱中症・脳梗塞を防ぐ “こまめな水分補給”を知ろう!〔看護部・リソースナース会〕
また、講演終了後には、「看護部・リソースナース会」によるセッションが行われました。リソースナース会とは、特定の分野で高度な知識と技術を持ち、患者や家族に寄り添いながら質の高いケアを提供する認定・専門看護師で構成された会です。
今回のセッションでは、看護師の佐藤里美氏が、「熱中症・脳梗塞を防ぐ”こまめな水分補給”を知ろう!」をテーマに、この時期に特に注意したい健康管理について説明しました。
高齢者は加齢により暑さや喉の渇きを感じにくく、体内の水分量や筋肉量も減少するため、脱水や熱中症を起こしやすいことを説明しました。また、脱水によって血液が濃くなり流れが悪くなることで、脳梗塞のリスクが高まることから、熱中症予防が脳梗塞予防にもつながると紹介しました。
予防策として、喉が渇く前からこまめに水分を補給することや、普段は水や麦茶、汗を多くかいたときはスポーツドリンク、脱水症状が疑われる場合は経口補水液を適切に使い分けることが重要と参加者にもわかりやすく説明しました。
適切な水分補給のタイミングや注意点など、日々の生活に役立つ内容を紹介し、参加者はメモを取りながら熱心に聞き入る姿が見られました。
久留米大学医療センターでは、今後も市民公開講座を通じて、地域の皆さまの健康づくりに役立つ医療情報を分かりやすく発信し、地域医療への貢献に努めてまいります。
【関連サイト】
■2026/2/21 第20回 久留米大学医療センター「市民公開講座」