学生生活・就職のTOPICS 陸上部OBの渡邊智也さんが100キロウルトラマラソンで世界選手権へ!
2024年6月30日、北海道で開催された「第39回サロマ湖100キロウルトラマラソン」において、大分市消防局職員で本学卒業生の渡邊智也さんが6時間14分57秒のタイムで見事2位に輝きました。この結果、渡邊さんは日本代表として12月にインドで開催予定のウルトラマラソン世界選手権への出場を決めました。
渡邊さんは大分西高校を卒業後、2012年に経済学部経済学科に入学。在学中は陸上部に所属し、長距離ランナーとして練習に励んでいました。卒業後は大分市消防局に就職し、消防士としての職務と陸上競技を両立させています。5月に開催された全世界26万人超が参加したランニングイベント「ウィングス・フォー・ライフ・ワールドラン」でも国際的に著名な選手やプロランナーらを制し、大会新記録でフィニッシュしています。

サロマ湖100キロウルトラマラソンは、42.195キロの通常のマラソン以上の距離を走るウルトラマラソンとして、日本陸連に初めて公認された大会であり、ランナーたちの憧れの場です。今年は100キロと50キロの部に合計3501人が参加。渡邊さんは昨年に続き2度目の挑戦となりました。
比較的平坦なコースが記録を出しやすいとされるものの、当日の最高気温は30度を超える過酷なコンディション。その中で、100キロの部に出場した3026人のうち、完走者はわずか58%。そのような厳しい条件の中、渡邊さんは50キロ地点で2位につけ、途中ペースを落としながらも、80キロ地点で巻き返し、自己記録を50分以上縮めて見事ゴールしました。
陸上競技部コーチのコメント
渡邊選手、このたびはウルトラマラソン(100km)の世界大会への出場権獲得、誠におめでとうございます。笠木選手に続く日本代表としての選出、非常に喜ばしく思います。
特に印象深いのは、西日本学生陸上競技対校選手権大会の10000m(400mトラック25周)レースです。悪天候の中、多くの強豪選手が本来の力を発揮できない状況でも、渡邊選手は最後尾から驚異的な追い上げを見せ、ラスト1周での先頭争いは圧巻でした。その粘り強さは、今でも鮮明に記憶に残っています。
渡邊選手の成果の裏には、どんな状況でも走り続ける姿勢と妥協のない努力があります。夏場のトレーニングでは月間走行距離が1000kmに達し、箱根ランナーに匹敵する鍛錬を積み重ねてきました。
近年、ランニングシューズの技術革新により長距離走の高速化が進み、スピードを重視する一方で練習量を軽視する選手が増えています。その中で、渡邊選手はスピードが足りなくても努力でカバーできることを体現しています。この姿勢は、「努力に勝る天才なし」を地で行くものであり、後輩たちや同世代の競技者にとって大切な気づきを与えています。
渡邊選手の今後さらなる活躍を心から期待しています。
陸上競技部コーチ 村上郁磨
世界を舞台に活躍する卒業生へ、皆さまの応援をよろしくお願いいたします。