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USMLE STEP1 合格体験記(医学部医学科 阿部馨介さん)

医学部に入学してすぐにアメリカの医師国家試験USMLEの存在を知りました。将来海外で働くチャンスがあればぜひ行きたいと思っていたので取得することを決意しました。4年生のCBT後から取り組み、卒業までにSTEP1の取得を目標とする約1年半〜2年の計画でした。

STEP1受験のバイブルといわれるテキスト「First Aid」を開いて医学英語の羅列をみると、今からこれを覚えるのかという大きなプレッシャーを感じましたが、共用試験CBTのために基礎固めをしていたおかげで内容が理解できる部分もあり、学生の間に必ず受かってやるという気持ちがでてきました。

STEP1は基礎医学がウエイトの多くを占める試験で、1−2年生の頃に学んだ内容を全て英語でやり直さなければなりません。一つ調べては戻り、覚えては忘れの繰り返しで、果てしなく続く気の遠くなる作業でした。問題集を進めながら、臨床実習や何度もやってくる進級に関わる試験の波も乗り越えなければならないため、スケジュールの管理が非常に重要でした。

問題集2周目の途中で模試を数回受け、着実に成績が伸びてきていたこともあり、6年の5月に思い切って試験を申し込み10月に東京のテストセンターで8時間にわたる試験を受けました。試験問題の280問(1ブロック40問 全7ブロック)のうち、問題集や模試で解いたことがあると感じた問題(類題)が70%、問題集や模試でも見たことがない問題が25%、何を言っているのか全く分からない手も足も出ない問題が5%ぐらいと感じました。

試験を受けた手応えはあまり良くありませんでしたが、間違えている問題が採点除外問題ばかりであることを信じ、落ち着かずソワソワして待つこと2週間。ECFMGからメールが届き、結果を確認できるサイトにアクセスすると、画面に「PASS」と表示されました。自分が合格できたという嬉しさと同時に、約2年弱の長い闘いが終わったという達成感が込み上げてきて脱力してしまいました。

どの試験にも言えることですが、自己流で対策するよりも合格者の体験談を参考にしたり、同じ試験を受けようとしている友人と一緒に勉強したりするなど、要領良く勉強することが合格への近道になります。あいにく自分の周りにUSMLEを勉強している仲間はいませんでしたが、既に合格した他大学の友人やネットからの情報、YouTube、そして本学の定永先生の合格体験記を参考にさせていただきました。また、勉強の合間に実際に海外で働かれている先生方のSNSをみたり、海外の医療ドラマを観たりしたこともモチベーションになり、途中で諦めることなく最初のステップを乗り越えることができました。まだまだ長い道のりですが、STEP1に挑戦して本当に良かったです。

USMLEに興味がある後輩が多くいると聞きました。参考になる話ができるかもしれませんので、ぜひ気軽に声を掛けてください!

海外ボランティア

長期休暇中に、ガーナで2週間の医療ボランティアに参加しました。

村の小さなクリニックの手伝いや、小児ワクチンの接種、限られた医療資源を用いて傷病者のケアなど、日本ではできないような貴重な経験をすることができました。

ガーナでの医療ボランティアの様子
ガーナでの医療ボランティアの様子
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