研究・産学官連携の産学官連携TOPICS 学生の感性と行動力で地域の魅力を発信 ― 筑後信用金庫と連携した取り組み

本学では、2017年12月に締結した筑後信用金庫との包括連携協定に基づき、地域社会の活性化を目的としたさまざまな取り組みを展開しています。その一環として、筑後信用金庫が発行する情報誌『ここんにき』の表紙制作に、本学の学生が参加。地域の風景や文化をテーマに、若者ならではの感性で表紙デザインを手がけています。
さらに誌面では、本学学生の取材によるさまざまなコーナーが設けられ、地元の伝統工芸である久留米絣の普及と継承を目指す「藍プロジェクト」と「絣藍ドル・あいくる」による連載企画も好評を博しています。久留米絣をはじめとする筑後地域の伝統工芸や職人の技に光をあて、現地での取材や撮影、執筆を通して、地域の魅力を外へ発信。文化の継承と地域理解の深化に貢献しています。
取材した前田花菜さん(法学部法律学科4年)は、「『提灯』といっても、用途やデザインにはさまざまな種類があり、描かれた絵の美しさを実際に体感することで、改めてこの伝統を途絶えさせてはいけないと強く感じました。また、職人さんの想いを直接伺う中で、私たち学生だからこそできることがまだまだあると痛感しました。このような地域に根ざした活動がもっと広がり相乗効果を生むことができれば嬉しいです」と話してくれました。
学生が伝統工芸を紹介


学生がデザインした表紙


今回、「ここんにき」の表紙イラストを手がけたのは、経済学部文化経済学科3年の林田彩愛さん。岩本ゼミに所属し、先生から声をかけてもらったことをきっかけに制作に取り組みました。
林田さんのコメント
幼い頃から絵を描くことが好きで、進学時には大学とデザイン系専門学校のどちらに進むか悩んだこともありました。冊子などの表紙を担当するのは初めてで、冊子のタイトルである「ここんにき」(※ここんにきとは筑後地方の方言で”このあたり”を意味する)である久留米市を中心とした5市3町のエリアの魅力を“ふわっとしたタッチ”で表現しようと検討し、かっぱや八女茶、焼鳥、久留米ラーメンなど、地元らしい要素をシャボン玉の中に散りばめ、見る人が親しみを感じるデザインにして、約2か月かけて丁寧に描き上げました。自分が描いた絵が表紙になった冊子を見かけると、いまでも信じられない気持ちです。
大学の授業で、久留米市の人口流出が進んでいるという事実を学び、今回の制作を通して地元の良さを再認識するきっかけにもなりました。就職活動ではデザイン系の企業も視野に入れており、将来にもつながる貴重な経験となりました。

そのほかにも学生が編集者となり地域の取り組みを紹介するするコーナーや、学生が社長に取材して企業を紹介する「久留米大学生が社長に聞く‼」のコーナーなど、学生が本誌の制作をさまざまな形で支援し、貴重な学びの場にもなっています。(取材は経済学部の野崎ゼミの学生が担当)
また冊子制作には学生だけでなく教員も加わり、巻頭の「取越教授のみみよりコラム」では、経済学部の取越達哉教授が、経済学の視点から毎号ユニークなテーマで寄稿しています。
大学生の編集者体験


久留米大学生が社長に聞く!!

