地域貢献のTOPICS 災害ボランティアサークル「ゆめくる」などの学生が八女市星野村でボランティア活動

災害ボランティアサークル「ゆめくる」などの学生が八女市星野村でボランティア活動

八女市星野村は、久留米市から車で1時間ほどの場所に位置する山間の自然豊かな地域で、地形を生かした棚田は「日本の棚田百選」にも選ばれています。特産品であるお茶の栽培や、星が美しい天体観測スポットとしても有名で、毎年この時期には蛍も姿を見せる魅力あふれる地域です。春には山一面が3万本のシャクナゲの花で彩られる「星の花公園」などもあり、1年を通して美しい自然を楽しむことができます。

春の「星の花公園」
春の「星の花公園」

その星野村の棚田などが、2012年7月の九州北部豪雨で被災を受けたことを機に、本学でもボランティアサークルや授業などで支援活動を行っています。特に久留米大学災害ボランティアサークル「ゆめくる」は、2014年に「がんばりよるよ星野村連合」との間で星野村支援協定を締結し、長年にわたり復興を支援してきました。そのような経緯もあり、新型コロナウイルスが蔓延した2020年には、星野村から生活の困窮する学生に棚田で作られたお米を提供いただくなど、支援しあう関係が続いています。

また「ゆめくる」は、九州北部豪雨の被災地復興を継続的に行い、2020年度に「福岡県防災賞(奨励賞)」を受賞したことなどから、久留米大学の「学生部長賞」表彰も受けました。

その災害ボランティアサークル「ゆめくる」や、被災地で活動するボランティアサークル「Worcal」、文学部法学部経済学部商学部開講科目「被災地復興と地域貢献」(上村 一則教授、松田 光司教授)や全学部開講科目「久留米・筑後体験演習」(村江 史年准教授、篠倉 大樹講師)を受講する学生18名が、6月11日、星の花公園でシャクナゲの花がら(咲き終えた花)を摘むボランティア活動を行いました。

木々に残った花がら
木々に残った花がら

花がらは、そのままにしているとカビや病気の発生源になるため、それを花茎の根本から摘み取る「花がら摘み」は新しく咲く花の育成を助け、美しい花を咲かせるための大切な作業の一つです。この星の花公園のような広大なエリアを整備、維持していくためには多くの人の手が必要で、村の高齢化などの背景もあり、このようなボランティア団体による支援は非常に貴重なものとなっています。今回学生は、NPO法人「がんばりよるよ星野村」によるボランティア活動に加わり支援を行いました。

この日は、朝から雨というあいにくの天気でしたが、主催するNPO法人「がんばりよるよ星野村」の理事長山口聖一さんの指導のもと、作業を行っていきました。花芽は高いところにもあるため、枝を引き寄せる柄のついた棒を使いながら、花がらを摘んでいきました。

作業の様子
作業の様子
作業の様子
作業の様子
花がらが残るシャクナゲの木
花がらが残るシャクナゲの木
花がらを摘んできれいになった木々
花がらを摘んできれいになった木々

参加した学生からは、「座学では学べない、新しい発見や出会いがあり、参加してよかった」、「ボランティアサークルに所属することで、休日に家でただ過ごすよりも地域の役に立つ活動を行うことができ、視野も広がり充実した生活をおくれていると感じる」といった声が聞かれました。

活動に参加した「ゆめくる」前代表の橋本 凌さん(商学部4年)は、「大学生にとっては地域の方との出会いなどでコミュニティが広がり、地域の方にとっても役に立つ、お互いに意味のある活動で、これからも活動を広げていきたい」と充実した表情で話してくれました。この日、ゆめくるのメンバーはNHKテレビからの取材も受けました。

取材を受けるゆめくるのメンバー
取材を受けるゆめくるのメンバー

今回のボランティア活動を主催したNPO法人「がんばりよるよ星野村」の理事長山口さんからは、「大学生の皆さんの力は、大きくありがたい存在。とても助かっており、なくてはならないものになっている」という声をいただきました。本学の支援は微力ながらも、このような多くの方の力で手入れされたシャクナゲの木々が、春には美しい花を咲かせ、星野村にたくさんの観光客を運んできてくれます。

本学では今後もさまざまな活動をとおして、地域への支援を行ってまいります。

参加した学生と松田教授(写真右)
参加した学生と松田教授(写真右)

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