地域貢献のTOPICS 学生がランドセルのリユース活動に協力 ―「ランドセルランド」を開催―

学生がランドセルのリユース活動に協力 ―「ランドセルランド」を開催―

大学生らが主体となり、久留米市と福岡市でランドセルを無償で提供する取り組み「ランドセル+αプロジェクト」に久留米大学の学生が協力し、他大学や関係機関と連携し、アイデアを出し合いながらランドセルのリユース活動に取り組んできました。

12月2日には、その取り組みの本番となる久留米シティプラザでの「ランドセルランド」が開催され、多くの子どもたちにランドセルが手渡されました。

プロジェクト始動から子どもたちにランドセルを受け渡すまでの、学生たちのこれまでの取り組みについて紹介します。

「ランドセル+αプロジェクト」とは

「ランドセル+αプロジェクト」とは、ランドセルの寄付と受け取りを気軽に楽しくすることを目的に、昨年よりNPO法人 次世代のチカラFUKUOKAと九州産業大学造形短期大学部が共同で開催しているイベントで、寄付された使用済みランドセルを綺麗にして、新たに必要な方へ無償で提供する環境にも優しい取り組みです。

昨年は福岡市のみでワークショップとランドセルの譲渡会を開催しましたが、今年は初の久留米会場でのイベント開催に伴い、プロジェクトに賛同した久留米大学基盤教育研究センター酒井佳世准教授の呼び掛けで集まった、久留米大学の7人の学生たちがプロジェクトメンバーとして活動に参加しました。

 

プロジェクトに取り組む久留米大学の学生たち
プロジェクトに取り組む久留米大学の学生たち

今年度の企画は”貰う・遊ぶ・寄付する”イベント「ランドセルランド」

今年度は「ランドセルランド」と題して、12月2日に久留米市、1月21日に福岡市でイベントを開催。お譲りランドセルの無料持ち帰りのほかにも、子どもたちがランドセルを背負ってゴールの学校を目指す通学路体験ゲームなど学生のアイデアで生まれた企画やランドセルの寄付の受け付けも行いました。

ゲームで使用したランドセルは無料で持ち帰ることができ、自然な形で譲渡ができる仕掛けとなっています。

久留米大学の学生たちはイベント開催に向けて、今年7月から他大学の学生や教員(九州産業大学造形短期大学部の 森下慎也准教授ら)と連携し、体験ゲームの企画や協賛していただく企業への協力依頼、地域や関係機関へのプロモーションまで、工夫に工夫を重ねて準備を進めました。

ランドセルランドの様子
綺麗にメンテナンスしたランドセル

他大学や協力企業と入念な打ち合わせ

11月22日、御井キャンパスにて他大学や協賛企業とのズームミーティングを行いました。

これまでも福岡市内のメンバーとはズームやラインを活用してミーティングを重ねてきましたが、今回は12月2日の久留米会場でのイベント開催が迫る中、それぞれの進捗状況の報告や最終確認、本番を想定した入念な打ち合わせが行われました。

 久留米大学からは、久留米会場での体験イベントの準備や久留米エリアのプロモーション状況について紹介し、学生が子どもたちに参加してもらえるように関係機関にチラシを配り案内に力を注いだことなどを報告しました。

久留米大学の学生からは「このプロジェクトを通して、ランドセル価格の上昇や子育て世帯の収入減などでランドセルを買うのが大変だという現状を知りました。私たち学生と楽しくゲームを体験することで、気軽にランドセルを受け取ってほしいです」「たくさんの人の協力があって地域や社会との繋がりができたので、私たち学生がその繋がりを通して活動の輪を広げていきたいと思います」「一から企画を考えるのが難しかったけど、交通安全や通学路での危険など、子どもの立場になって考えることを一番に考えています」など、子どもたちへの想いやイベントに対する意気込みの声が聞かれました。


7月から何度もズームでミーティングを重ねてきました
7月から何度もズームでミーティングを重ねてきました

学生がラジオ出演し、イベントをPR

11月23日、ドリームスFMの番組にプロジェクトメンバーの学生が出演し「多くの方に気軽に参加してもらいたい」と、来場者へ向けたメッセージを語り、イベントをPRしました。

 久留米大学からは3人の学生が出演し「これから始まる楽しみな小学校生活を想定したゲームを考え、皆さんに楽しんで貰える企画を準備しています」「中古のランドセルと聞くと、6年間使われてあまり綺麗ではないイメージがあるかもしれませんが、実際に見てみると状態も綺麗です。ぜひ気軽に遊びに来てください」「新1年生だけでなく、現在使っているランドセルが痛んできた人もセカンドランドセルとして活用していただけたら嬉しいです」と、イベントへの参加を呼び掛けました。

出演前の打ち合わせの様子
出演前の打ち合わせの様子
ラジオ出演の様子
ラジオ出演の様子
プロジェクトメンバーで協力してイベントをPRしました
プロジェクトメンバーで協力してイベントをPRしました

プロジェクトメンバーとして記者発表

11月24日、福岡市役所にてプロジェクトメンバーの学生たちが記者発表を行い、多くの報道関係者の前でプロジェクトの狙いやイベント内容の紹介、全国各地からたくさんのランドセルが届いていることを発表しました。

久留米大学からは清永桜香さん(商学部商学科3年生)が出席し、久留米会場で企画している体験ゲームやプロジェクトへの想いについて話しました。

多くの報道関係者の前でイベントへの想いを伝えました
多くの報道関係者の前でイベントへの想いを伝えました
綺麗にメンテナンスされたランドセルを持参しました
綺麗にメンテナンスされたランドセルを持参しました

記者発表を終えた清永さんのコメント

記者発表は初めての経験で緊張しましたが、ランドセルプロジェクトのことを多くの人に知ってほしくて精一杯伝えました。このプロジェクトには多くの人が関わっていて、皆が「子どもたちに喜んでもらいたい」と同じ想いで取り組んでいます。私たち学生が関わることで、気軽に遊びに来てもらえるような雰囲気をつくり、活動を広げていけたらと考えています。たくさんのメディアの方に来ていただいて関心を持ってもらえて、本番を前に身が引き締まる思いです。

記者発表に出席した久留米大学の学生  清永さん
記者発表に出席した久留米大学の学生 清永さん
記者からの質問にも答えました
記者からの質問にも答えました

久留米会場で「ランドセルランド」を開催

12月2日、久留米シティプラザ六角堂広場にて「ランドセルランド」が開催されました。

会場には綺麗に磨き上げられたさまざまな色や形の130個のランドセルが展示され、子どもたちは気に入ったランドセルを背負ってゲームに挑戦しました。

久留米大学の学生たちもランドセル選びから通学体験ゲームなどを通して子どもたちと交流し、イベントを盛り上げました。

当日は、新1年生のいるご家庭や2つ目を探しているご家庭の計46人の子どもたちにランドセルが受け渡され(昨年は2日間で40個)、新たに59個の大切に使われたランドセルを寄付していただきました。

当日の会場運営に携わった久留米大学の学生は「久留米の子どもたちが元気にランドセルを背負って楽しそうにしている姿を見て、嬉しかったです」と笑顔で話してくれました。


会場には130個のランドセルが並びました
会場には130個のランドセルが並びました
ランドセルを持ち帰ってくれた子どもたちのメッセージボード
ランドセルを持ち帰ってくれた子どもたちのメッセージボード
数を数えながら前に進んでいく体験ブース
数を数えながら前に進んでいく体験ブース
信号機を見て横断歩道を渡る体験ブース
信号機を見て横断歩道を渡る体験ブース
寄付していただくランドセルの受付ブース
寄付していただくランドセルの受付ブース
新たに59個のランドセルを寄付していただきました
新たに59個のランドセルを寄付していただきました

今回のプロジェクトを通して、学生たちは多くの人と協力しながら社会課題と向き合い、地域のために自分たちに出来ることを考え、社会とつながる良い学びになったようです。


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